MAP-EやDS-Liteとは?

2017年9月4日

IPv6 IPoE + IPv4 over IPv6技術として、普及が進められているMAP-EとDS-Lite。
今回の記事ではこれらの用語と違いについて、わかりやすいようシンプルに解説します。

インターネットプロトコルについて

現在使用されているインターネットプロトコル(通信方式/通信規格)は「下記の3つ」が主流です。

IPv4 PPPoE

現在最も普及しているインターネットプロトコル。
利用者が増加する時間帯では網終端装置やプロバイダ(ISP)が混雑し、速度が低下しがち。

IPv4 PPPoE

IPv6 PPPoE

IPv4 PPPoEの後継として生まれた、インターネットプロトコル(トンネル方式)。
IPv4 PPPoEに比べ多少経路は代わるものの、速度向上はあまり見込めない模様。

IPv6 PPPoE

IPv6 IPoE

IPv4 PPPoEの後継として生まれた、インターネットプロトコル(ネイティブ方式)。
プロバイダではなくネイティブ接続事業者(VNE)を経由するため、より高速な通信が可能。

つまり速度の向上を目的とするなら、このIPv6 IPoEでの通信が理想だと言えます。

IPv6 IPoE

IPv4 over IPv6とは

IPv6通信の欠点は、接続先がIPv6対応サイトでないとレスポンスが向上しないことです。

高速なIPv6 IPoEで通信したとしても、従来のIPv4対応サイトにはIPv4 PPPoEが使われます。
するとやはりプロバイダを経由しますから、夜間帯ではストレスを感じることもあるでしょう。

――そこで生まれたのが「IPv4 over IPv6」です。

これはIPv6 IPoEが経由するネットワークを利用してIPv4対応サイトを表示する方法で、
接続先のサイトがIPv6/IPv4に関わらず、全体的なレスポンスを高め、より快適な通信が行えます。

プロトコル IPv4対応サイト IPv6対応サイト 対応プロバイダ
IPv4 PPPoE 遅い 遅い ほぼ全て
IPv6 PPPoE 遅い 遅い 多い
IPv6 IPoE 遅い 速い やや多い
2021年現在は多い
IPv4 over IPv6 速い 速い 極めて少ない
2021年現在は多い

v6プラス対応ルーターまとめ v6プラスで速度を向上させた結果

v6プラス

参考元:v6プラス | 日本ネットワークイネイブラー株式会社

MAP-EやDS-Liteとは?

どちらも徐々に普及が進められている、IPv6 IPoE + IPv4 over IPv6技術の種類です。

厳密には違いがありますが「インターネットの速度を高めるという点」では同一の技術だと言え、プロバイダが提携しているネイティブ接続事業者により、それぞれ名称が異なります。

VNE一覧

IPv4 over IPv6に対応しているネイティブ接続事業者(VNE)と、主なプロバイダです。
この表ではコラボ光を除いているため、コラボ光を含めると選択肢はもう少し広がります。

各プロバイダのIPv6対応について

接続事業者
JPNE
BIGLOBE
mfeed
BBIX
サービス名称v6プラスIPv6オプションDS-Liteハイブリッド・サービス
通信方式MAP-EMAP-EDS-Lite不明
主なプロバイダ@nifty
Gaming+
GMOとくとくBB
So-net
BIGLOBEIIJmio
InterLink
SoftBank

MAP-EとDS-Liteの違い

IPv4 over IPv6技術としてMAP-EとDS-Liteを比較したとき、両者にほぼ違いはないと言えます。
(細かい点で言えば、対応機器やNATステートレス/ステートフルなどの違いがあります)

ただし忘れてはいけないのは「速度が向上することがIPv4 over IPv6の大きな利点」である反面、下記のサービスが利用できないことにあります。

・固定IPサービス
・特定のプロトコル(PPTP、SCTP)を利用するサービス
・利用可能なポート番号が制限されているため、特定のポートを使うサービス
・IPv4グローバルアドレスを共有するネットワークでは利用できないサービス

該当するサービスの利用を検討している場合は、充分に注意しましょう。

参考元:v6プラスのご案内 | @nifty

まとめ

IPv6には「IPv6 PPPoE」と「IPv6 IPoE」があります。
速度が向上するのは後者で、前者はあまり期待できません。

しかしプロバイダの説明ページでは「IPv6対応」としか記載がなく、どちらの方式かわからないことも。
プロバイダを選択する際には、MAP-EもしくはDS-Liteに対応している業者を選びましょう。

MAP-EもしくはDS-Liteに対応していれば、規格上必ずIPv6 IPoEを利用することになるのですから。

ちなみにMAP-E/DS-Liteを利用する場合、プロバイダの役割はほぼありません。
私なら、MAP-E/DS-Lite対応プロバイダの中で最も安価な業者を選択することでしょう。

DS-Lite速度検証 v6プラス速度検証

  • IPv6 IPoEで通信をすると、IPv6対応サイトが劇的に速くなる
  • MAP-E/DS-Liteで通信をすると、IPv4対応サイトも劇的に速くなる
  • MAP-E/DS-Liteは、提供しているプロバイダが限られている
  • MAP-E/DS-Liteの利用には、対応機器の準備と設定が必要
  • MAP-E/DS-Liteでは、一部サービスやポート開放が利用できない

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