家電メーカーのバルミューダから初めて発売されることとなった、コンパクトスマホのBALMUDA Phone。
今回の記事ではこの「BALMUDA Phone」の特長と価格、実機に触れての所感やベンチマークをまとめます。
BALMUDA Phoneとは?
家電メーカーの「BALMUDA」と「京セラ」が開発した、持ちやすいサイズの4.9インチスマートフォンです。
社長自ら設計したという曲線でデザインされたボディに、オリジナルアプリや音楽が内蔵されています。
BALMUDA Phoneのスペック
BALMUDA Phoneの「スペック」をまとめました。
BALMUDA PhoneのSIMフリーモデルは公式サイトで、キャリア版はSoftBankから独占販売されます。
BALMUDA Phone | 仕様一覧 |
---|---|
型番 | ブラック:X01A-BK ホワイト:X01A-WH SoftBank:A101BM |
カラー | ブラック / ホワイト |
サイズ(幅×高さ×厚み) | 約69×123×13.7mm |
重量 | 約138g |
ディスプレイサイズ | 約4.9インチ |
解像度 | フルHD(1920×1080) |
プラットフォーム(OS) | Android 11 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 765 |
内蔵メモリ(RAM / ROM) | 6GB / 128GB |
バッテリー容量 | 2,500mAh |
充電方式 | USB PD3.0 |
ワイヤレス充電 | 対応 |
充電時間 | 約90分(SB-AC22-TCPD 使用時) |
連続通話時間 | 約1,170分(4G LTE) |
連続待受時間 | 約260時間(4G LTE) |
背面カメラ | 約4,800万画素(最大記録画素数1,200万画素)F値1.8 |
前面カメラ | 約800万画素 / F値2.0 |
NFC | Type A/B/F(FeliCa) |
生体認証 | 指紋 |
Wi-Fi | IEEE802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Ver 5.2 |
外部デバイス | USB Type-C |
防水 / 防塵 | IPX4(生活防水)/ IP4X |
JANコード | ブラック:4560330111013 ホワイト:4560330111020 |
保証期間 | 1年間 |
生産地 | 日本 |
※防水および防塵機能は高くありませんから、水を扱う場所での使用には注意が必要です。
弱めのシャワー、手洗いに使用する程度の蛇口からの水、傘を差していられる程度の雨、があたる分には問題ありません。
これら以上の水量があたる場合、水に沈める場合、お湯や海水に当たる場合は、浸水する可能性があります。
引用元:Princeton
BALMUDA Phoneの特長
BALMUDA Phoneの特長
- 昨今では珍しい、持ちやすさを重視したコンパクトサイズに挑戦したスマホである
- BALMUDA Phoneに限り使用可能な、バルミューダのオリジナルアプリを搭載している
- 生体認証はコロナ禍で役立つ指紋認証であり、センサーが電源ボタンと一体化している
- 4G LTEはもちろん5Gに対応しており、5G対応スマホでは最小級のサイズとなっている
- おサイフケータイやFeliCa、便利な非接触充電(ワイヤレス充電)に対応している
- 本体カラーにバルミューダらしいブラックのほか、ホワイトの2色から選べる
- 対象店舗で購入すると「TRY ME! 30日間返金保証キャンペーン」が受けられる
BALMUDA Phoneの価格と発売日
BALMUDA Phoneの価格は、公式サイトとSoftBankで大きく異なります。
その価格差はなんと「38,480円」ですから、必ず事前に確認を行っておきましょう。
価格比較 | SIMフリー版 | SoftBank版 |
---|---|---|
予約開始日 | 2021年11月17日 | |
発売日 | 2021年11月26日 | |
購入場所 | 公式サイト | SoftBank |
価格 | 104,800円 | 143,280円 |
分割の場合 | - | 月々2,985円 × 48回 |
価格差 | - | +38,480円 |
新トクするサポート | - | 対応 |
SoftBank版のBALMUDA Phoneを購入する利点があるとすれば、新トクするサポートが利用できることです。
これは例えば購入から25ヶ月目に機種を返却すると、残りの機種代金が不要となるサービスです。
ただし回収する機種が査定条件を満たさない場合、機種の回収に加えて22,000円(不課税)が必要です。
詳しくはこちらのボタンから、SoftBank公式サイトをご覧ください。
BALMUDA Phoneの対応バンド
BALMUDA Phoneは最新の「5G」および「4G」に対応しています。
しかしミリ波、およびeSIMには対応していません。
補足として、下記図のとおり実機にて「nanoSIM」を利用して通信することを確認しています。
ネットワーク | 対応バンド |
---|---|
5G | n3/n28/n77/n78 |
4G LTE | Band 1/2/3/4/8/12/17/18/19/28/41/42 |
3G | Band 1/2/4/5/8 |
GSM | 850/900/1,800/1,900MHz |
BALMUDA Phoneのカタログ紹介
BALMUDA PhoneのSoftBank流通版「A101BM」のカタログです。
BALMUDA Phoneに込められた「こだわり」を順に確認することができます。
カタログ背面のロゴは、本体背面に存在するものと同一です。
BALMUDA Phoneの所感
自身はコスパを重視する観点からバルミューダの家電は未所持で、かつ今後購入する予定もありません。
そのためどちらかと言えば、バルミューダに抵抗のある立場であることをまず記載しておきます。
発表会を見て感じた不安点
全体的に性能が数字として現れる情報機器に「参入すべきでなかった」というのが正直な感想です。
――また中でも使いやすさを重視したアプリが、BALMUDA Phoneの独自性であるという社長。
しかし私はアプリに関して、ユーザーの声を反映してブラッシュアップしていくものだと考えています。
つまりBALMUDA Phoneでしか利用できないアプリが他のアプリと比べて絶対的な優位性をまず示せるか、そしてもし仮に優位性が存在していたとして、それを保持していけるかは難しいのではないでしょうか。
ユーザー数が少なければユーザーの声が少なく、ユーザーの声が少なければ改善が遅くなるのが常です……
発表会を見て感じた不安点
- 最適なサイズに至ったと謳う4.8インチを、秒で覆すこだわりのなさ
- 経験のない自社製に比べればマシとはいえ、共同開発の会社があの京セラ
- 各所で飛び出す『河原に落ちているような石』のようなネガティブワード
- 独自開発した割には、購入を検討するほどの魅力を抱きにくい内蔵アプリ
- アラーム音や着信音に採用されているという、社長や仲間達が作った音源
- ブランドイメージを考慮しても、性能や機能に対して極めて高い販売価格
- 『経年劣化を味わえる』と言いつつ、フィルムやケースの専用品が販売中
実際に触ってみて
予約開始日にBALMUDA Phoneの実機を触り、感じたことをまとめてみます。
発売まで追加で触る機会もあるでしょうから、記載している内容は更新する可能性があります。
実際に触ってみて
- 確かにコンパクトなボディであることは疑いようがなく、懐かしさを感じるサイズ(3GS?)
- 本当に『曲線のみでデザインした』かは疑問、実はディスプレイの縁が尖っていて痛い
- BALMUDA Phoneのディスプレイを2枚合わせると、真ん中が僅かに開くほどの曲面である
- 背面はざらついておりラバー調ではない、手汗があると滑りやすいのではないだろうか
- 背面の材質はプラスチックのようなので、劣化が味になるかは微妙である(キッズケータイ)
- 電源ボタンが端にあるため、保持性に難を与えている(右手で持つと落としそうになる)
- 右手で持つことを考えると、電源ボタンとカメラのレンズの位置は逆が良かったのでは?
- 画面表示はインカメラよりも下部になるため、実際のインチ数よりも情報が少ない印象
- 独自のアプリは探せばありそうな水準であり、今後更新されていく保証もない
- 『漢字表示の切り替えが可能』という電卓だが、そもそも億とか数千万とか使います?
- 特徴的な丸みを帯びたボディはイメージ通り揺れる、とくに縦揺れよりも横揺れが酷い
- 画面が小さいため、カレンダーやスケジュール確認をする際に拡大操作の頻度が多くなる
- どこまで国内産かは不明だが、パッケージの裏面には「MADE IN JAPAN」と記載されていた
BALMUDA Phoneのベンチマーク
現時点ですでにBALMUDA Phoneを「手配済み」のため、ベンチ結果のみを発売日以降に公開する予定です。
※追記 ベンチマークを掲載しました。
BALMUDA Phone搭載されているのSoCは「Snapdragon 765」であり「Snapdragon 765Gのベンチマーク」に近いとはいえ、上回ることはありませんでした。
SoftBank版(A101BM)のベンチマーク
すべて「オフライン」にて計測しています。
AnTuTu Benchmark
左:Ver.8.5.7(配布終了)
右:Ver.9.2.1
AnTuTu Benchmark(ストレージ)
3DMark - The Gamer's Benchmark
Snapdragon 765Gのベンチマーク
製品名 | 型番 | CPU | RAM | ROM |
---|---|---|---|---|
arrows NX9 | F-52A | Snapdragon 765G | 8GB | 128GB |
LG VELVET | L-52A | Snapdragon 765G | 6GB | 128GB |
Galaxy A51 5G | SC-54A | Snapdragon 765G | 6GB | 128GB |
-
【SDM765G】Snapdragon 765Gのベンチマーク比較【SDM720G】
ミドルレンジのスマートフォンに搭載されている、型番末尾にGがついたSnapdragon 765G(SDM765G)。
今回の記事ではこの「Snapdragon 765G」の性能を、AQUOS sense4搭載のSnapdragon 720Gと比較します。続きを見る
ベンチマーク比較
前提としてBALMUDA PhoneのSoCは、Snapdragon 765Gよりも下位に当たる「Snapdragon 765」です。
スコア比較
AnTuTu Benchmark Ver.8を利用した、各スマートフォンの「スコア一覧」です。
ベンチマーク比較(スコア) | 合計 | CPU | GPU | MEM | UX |
---|---|---|---|---|---|
arrows NX9(F-52A) | 326803 | 105160 | 93384 | 68456 | 59803 |
LG VELVET(L-52A) | 320492 | 103652 | 93905 | 63048 | 59887 |
Galaxy A51 5G(SC-54A) | 319017 | 104404 | 93236 | 60200 | 61177 |
BALMUDA Phone(A101BM) | 294921 | 87160 | 84960 | 66325 | 56476 |
増減率比較
BALMUDA Phoneを基準とした際における、各スマートフォンとの「増減率」です。
ベンチマーク比較(増減率) | 合計 | CPU | GPU | MEM | UX |
---|---|---|---|---|---|
arrows NX9(F-52A) | +11% | +21% | +10% | +3% | +6% |
LG VELVET(L-52A) | +9% | +19% | +11% | -5% | +6% |
Galaxy A51 5G(SC-54A) | +8% | +20% | +10% | -9% | +8% |
iPhoneシリーズの価格表
記事公開時点における、Apple公式で購入可能なiPhoneと「容量別の価格」です。
BALMUDA Phoneの価格はSIMフリーモデルが「104,800円」で、SoftBank版が「143,280円」です。
つまり前者は「iPhone 12 256GB」相当、後者は「iPhone 13 Pro Max 256GB」相当の価格だと言えます。
iPhone 価格表 | 64GB | 128GB | 256GB | 512GB | 1TB |
---|---|---|---|---|---|
iPhone SE 2nd | 49,800円 | 55,800円 | - | - | - |
iPhone 11 | 61,800円 | 67,800円 | - | - | - |
iPhone 12 mini | 69,800円 | 75,800円 | 87,800円 | - | - |
iPhone 12 | 86,800円 | 92,800円 | 104,800円 | - | - |
iPhone 13 mini | - | 86,800円 | 98,800円 | 122,800円 | - |
iPhone 13 | - | 98,800円 | 110,800円 | 134,800円 | - |
iPhone 13 Pro | - | 122,800円 | 134,800円 | 158,800円 | 182,800円 |
iPhone 13 Pro Max | - | 134,800円 | 146,800円 | 170,800円 | 194,800円 |
引用元:BALMUDA
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