増設や外付けHDDに最適だとされる、WD BlueシリーズのWD30EZRZ-RT。
今回の記事では旧モデルであるWD30EZRX-1TBPとの比較も併せて、この商品をレビューします。
WD30EZRZ-RTの特徴
https://www.youtube.com/watch?v=Fjpd5sKHVns
WD30EZRZ-RTのポイント
- エコタイプ
- シーク速度を最適化し、電力消費・ノイズ・振動を抑えるIntelliSeek搭載です。
- 低発熱設計
- WD Greenと同様に発熱は小さく、ケース内のパーツに与える影響も軽微です。
- 5,400rpm対応
- 一部で回転数可変だと誤解されていた、IntelliPowerの記載がなくなりました。
WD30EZRZ-RTの仕様
型番 | WD30EZRZ-RT |
---|---|
シリーズ名 | WD Blue |
容量(実容量) | 3000GB(2794GB) |
プラッタ容量 | 1TB |
プラッタ枚数 | 2枚 |
インターフェース | SATA 6Gb/s |
最大転送速度 | 147MB/s |
回転数 | 5400rpm |
キャッシュ | 64MB |
保証期間 | 2年 |
商品説明
WD Greenと同じようなパッケージです。
WD Blueシリーズに統合されたこともあり、ラベルもブルーに変わっています。
製造年月日は2015年の9月6日です。
裏面の基板です。
WD30EZRZ-RTの重量は、約634gです。
付属の取扱説明書には、HDDの取り付け方や引っ越しソフトについて掲載されています。
IntelliPowerとは?
アクセス状況に応じてディスクの回転数が可変すると、誤って認識されている機能です。
Western Digitalに聞く
現状のHDDにおいて、消費電力の削減にもっとも効果的なのが、プラッタの回転数を落とすことです。ただし回転数を落としただけでは、当然性能が低下します。そこで、性能と消費電力のバランスを突き詰めるため、アクセス状況により回転数を変化させる設計を導入したのです。これをIntelliPower(インテリパワー)機能と呼んでいます。
参考サイト:DOS/V POWER REPORT
参考元ではさも回転数が変化するような文面ですが、公式サイトで可変だと謳われたことはありません。
実際の回転数は5,400rpmに固定されているばかりか、自動でヘッドがアンロードする頻度が増加。
その頻度は標準で非アクセス時8秒となっており、その結果不必要なロード/アンロードを行っています。
つまりIntelliPowerが有効だとHDDの寿命を縮めてしまうため、今も一部の間で忌避されています。
ちなみに設定により無効にすることもできますが、公式の対策方法は無くなっており現在はありません。
――気になるのは、今回のWD Blueシリーズへの統合化によりIntelliPowerの存在はどうなったか?
実際に確認したところ、残念ながらIntelliPowerと同じく8秒に設定されているようです。
WD30EZRX-1TBPとの違い
左が今回のWD30EZRZ-RTで、右が旧モデルのWD30EZRX-1TBPです。
パッケージは同色ですが、まず上部のシリーズ表記が違います。
またシリーズ表記の下部とパッケージの最下部が、5,400rpmの記載に改められました。
WD30EZRX-1TBPには存在していたIntelliPowerという表記は、もう見つけることができません。
背面には商品の特徴のみ表記されるようになりました。
WD30EZRX-1TBPには、各シリーズの特徴がわかりやすい表によって示されていました。
表面の形状は、シール以外に違いを見受けられません。
対して裏面の基板周辺の変化は、ごく僅かと言ったところでしょうか。
基板確認用の画像はこちらです。 ⇒ WD30EZRZ-RTの高解像度画像(4,032×3,024)
ベンチマーク
ベンチマークを計測した時点における、WD30EZRZ-RTの仕様です。
CrystalDiskInfo 6.5.2 x64
WD30EZRZ-RT
CrystalDiskMark 5.0.2 x64
CrystalDiskMark 3.0.3b x64
WD30EZRZ-RT(2台目)
CrystalDiskMark 5.0.2 x64 - 個体B
CrystalDiskMark 3.0.3b x64 - 個体B
WD30EZRX-1TBP
過去に測定したため、測定サイズは4種類です。
CrystalDiskMark 3.0.3b x64 - 個体A
CrystalDiskMark 3.0.3b x64 - 個体B
まとめ
旧モデルのWD30EZRX-1TBPと比べ、大きな変化が見受けられないHDDです。
唯一違うのはIntelliPowerの表記ですが、非アクセス時8秒でのヘッド待避設定は依然存在しています。
今のところ、まだ旧モデルが流通している状況。
そのため価格差が僅かとはいえ、あえて新モデルを購入する必要はないでしょう。
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