これまでの常識を覆す斬新な機構を搭載した、ゲーミングキーボードのEpicGear DeFiant。
今回の記事ではキースイッチをユーザー好みに交換可能な、この商品をレビューします。
参考動画
ポイント
EpicGear DeFiantの特長
- 軸交換可能
- キースイッチを自由に交換可能な、斬新な機構「EG MMS」を備えます。
- アンチゴースト
- アンチゴースト機能や、10キーロールオーバーに対応しています。
- プログラム対応
- 専用ソフトウェアにより、プログラムを各キーへ割り当てできます。
商品説明
今回の商品は、EpicGear様から提供頂いたものです。
初回限定の交換用スイッチが付属しています。
パッケージ本体です。
パッケージの背面右側には、商品の仕様が各言語でまとめられています。
パッケージの背面左側には、商品の特長が掲載されています。
商品内容はキーボード本体に加え、
取扱説明書、ステッカー、キー引き抜き工具の4点です。
キー引き抜き工具は、両端で構造に若干違いがあります。
キートップとキースイッチの変更方法です。
キートップには引き抜き工具のC側を、キースイッチにはS側を使用します。
引き抜き部分の根元に、小さくCやSの記載があります。
日本語108キーのフルキーボードです。
キートップには変わったフォントを採用しており、ひらがな表記もあります。
スペースキーはゲーム向けのためか、幅が広い設計です。
キーボードの右上部には、大きくメーカーロゴが存在します。
もちろんテンキーも、キースイッチの交換に対応しています。
パソコンと接続するケーブルは、中央上部に存在しています。
バックライトを点灯させたところです。
バックライトはホワイトのみに対応しており、明るさは3段階で切り替え可能。
さらに点灯方法も多彩になっており、Fnキーとの組み合わせで選択します。
キーボードの背面です。
メッシュケーブルで絡みにくく、ノイズを低減するフェライトコアも備えています。
背面上部にはスタンドを搭載しています。
初回限定で付属している、交換用のスイッチセットです。(予価:税込2,800円)
透明なプラスチックケースが付属しているため、内部でバラけることはありません。
3色×8個で24個のキーがセットになっており、キー引き抜き工具も同梱されています。
オレンジ軸のキースイッチです。
背面には接点が剥き出しで存在します。
画像右側上部の透明な部分は、バックライトを透過させるレンズです。
それでは、実際にキーの交換を行っていきましょう。
まずはキー引き抜き工具のC側を使い、キートップを外します。
続いてキー引き抜き工具のS側を使い、キースイッチを引き抜きます。
キースイッチの接点です。
グレー軸とオレンジ軸をはめ込んでみました。
今回のキーボードであるEpicGear DeFiantの重量は、ケーブルを除いて約934gでした。
キーの種類
EG Purple
クリック音のあるタクタイルタイプのスイッチで、色は紫。
標準採用された理由は、約1年に渡るツクモ店頭のテストで1番の人気を誇ったため。
某社のキースイッチで例えるなら青軸にあたり、小気味の良いタイプ音を奏でます。
しかし青軸に比べると音が穏やかで「騒音の原因になりにくいのでは」と感じました。
EG Orange
クリック感のあるタクタイルタイプのスイッチで、色は橙。
EG Purpleに比べてスイッチ感は抑えられており、人気はEG Purpleに次ぐ2番目。
某社のキースイッチで例えるなら茶軸にあたり、スイッチの感触が大人しめです。
「スイッチ感は必要だが、EG Purpleでは五月蠅い」という方に向くことでしょう。
EG Grey
キーストロークに比例して反発力が強くなるリニアタイプのスイッチで、色は灰。
実施テストでは3番目の人気ではあったものの、EG Orangeとの人気差は軽微。
某社のキースイッチで例えるなら赤軸にあたり、反発を利用したタイピングが行えます。
「スイッチ感は不要だ」という、私のようなプレイヤーが好みそうな感触です。
キー交換時の注意点
キースイッチ交換時に注意する点は、大きめのキートップを持つキーの場合です。
例えばスペースキーであれば、キースイッチ1個を両端の金具で支えている状態です。
そのため他のキーと同じように勢い良く引き抜くと、最悪の場合故障する可能性も。
少しでも幅広なキーは、新調に力を掛けるようにしましょう。
またこのような構造を持つキートップが外れた時は、まず金具にキートップを接続。
それから被せるようにキーへ乗せると、問題なく交換を完了できます。
ちなみにスペースキーのほか、このようなShiftも同じように金具で保持されています。
このようにシフトキー下部のキートップを抜かないと、交換しにくいキーもあります。
ソフトウェア
公式のGUI SOFTWARE & DRIVERから、DeFiant GUIをダウンロードします。
インストールすると、英語で起動します。
画面上部のLanguageから日本語を選択すると、日本語で表示されます。
キーマネジメント
各キーの機能割り当てを設定するページです。
マルチメディアキーを選択した場合は、この中から機能を選択します。
不要なキーが存在する場合は、キーの無効化も選択できます。
マクロ
マクロを設定するページです。
サポート
ソフトやファームウェアのバージョンを確認するページです。
まとめ
これまでに前例のない、キースイッチの交換に対応したメカニカルキーボードです。
別売のキースイッチを用意することで、自分だけのカスタマイズが行える点が強みです。
またキー配列は日本語108キーとなっており、今後発売される専用アクセサリでの拡張に対応。
暗い場所で役立つバックライトは明るさだけでなく、点灯方法も変更することができます。
そのほかアンチゴースト機能や10キーロールオーバー、マクロ&キー割り当て機能を搭載。
公式でダウンロードできるソフト「DeFiant GUI」を導入すれば、自由に設定が行えます。
――標準的なメカニカルキーボードに、キースイッチ交換機能であるEG MMSを備えたこの商品。
ゲーム向けとして必要な部分は削られておらず、決してイロモノではありません。
しかし気になる点は、まずキースイッチの入れ替えが行いにくい点。
専用のキー引き抜き工具を確実に差しこみ、まっすぐ引き抜かないとなかなか抜けません。
キー引き抜き工具がせめて金属製であれば耐久性が望めるうえ、タワミも低減できそうなもの。
しかしプラスチック製ですから、使用しているうちに削れたり、折れる可能性が付きまといます。
とはいえコツさえ掴めば交換の手際も良くなるため、それほど大きな影響はないとも言える水準。
キースイッチの取り外しが難しい場合は「上下に揺らしながら引き抜く」と良いようです。
つぎにフルキーボードとしては重量が軽いことと、スタンドが少し貧弱であること。
キー操作が荒いプレイヤーの場合、ゲーム中にキーボードが動いてしまうかもしれません。
全体的な総評としては、やはりキースイッチが交換できるという機能が魅力的な印象。
キーの位置により荷重を変えている他社製品もありますが、キースイッチの交換はより柔軟です。
自身の好みでキーの感触を変更できるというキーボードは、2016年秋の時点において皆無。
潜在的な需要のために製品化までこぎ着けたメーカーの姿勢を、私は大きく評価したいと思います。
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