SDCG/64GB UHS-I スピードクラス 3対応カード レビュー

2017年3月30日

カメラの性能を最大限に引き出す、64GB microSDXCカードのSDCG/64GB。
今回の記事ではUHS-I スピードクラス 3(U3)に対応した、この商品をレビューします。

Kingston SDCGシリーズとは?

ポイント

SDCG/64GBの特長

UHS-I対応
高速転送のUHS-I スピードクラス 3(U3)に対応しています。
4K撮影対応
4K解像度であれば、毎秒最大30フレームの映像を撮影できます。
各種耐性付与
防水性、耐振/耐衝撃性、耐X線性、耐熱/耐寒性を備えています。

商品説明


上部を横に切り取って開封する、ブリスターパッケージです。


メーカーロゴの下部には、容量と転送速度が大きく掲載されています。

転送規格はUHS-I スピードクラス 3(U3)に対応し、4K撮影も可能な設計。
最大読み込み速度は90MB/sで、最大書き込み速度は45MB/sとなっています。


パッケージの背面です。


左上にはmicroSDの仕様について掲載されています。

microSDおよびmicroSDHCまで対応の機器では、このメモリカードは使用できません。
64GB以上のメモリカードを使用するには、機器がmicroSDXCに対応している必要があります。


商品内容は、メモリカード本体と変換アダプタの2点です。


付属のアダプタを利用すれば、通常のSDカードとして使用できます。

ベンチマーク準備

ベンチマークに使用したのは、CrystalDiskMark 5.2.1 x64です。

ベンチマーク実行前に、Kingston側の規定設定でクイックフォーマットを行い、
ベンチマークの測定は、InateckのHB4008をUSB3.0接続で行いました。

 

左:Kingston - 64GB microSDXC UHS-Iスピードクラス3対応(Class 10)
右:Gigastone - 32GB microSDHC UHS-Iスピードクラス1対応(Class 10)

 

カード詳細情報

Kingstonの仕様

メモリーカードの製造元は、不明です。

  

Gigastoneの仕様

メモリーカード製造元は、SanDiskです。

  

ベンチマーク結果

Kingstonのベンチマーク

50MBと100MBでの書き込み速度が振るわないものの、500MB以上では優秀な結果です。

Gigastoneのベンチマーク

全体的にバラツキのない結果になっており、50MBでの結果が最も優れています。
しかし前者のKingstonと比較すると、読み書き速度の差は著しいと言えるでしょう。

アクションカメラでの検証


実際の使用感を検証するため、Patechのアクションカメラを使用しました。

 
カメラの左側面には、microSDカードスロットを備えています。


メモリカードを挿入した状態です。

このアクションカメラは、4K撮影対応を謳っている製品です。
しかし実際の記録解像度は2,880×2,160/24fpsになっており、負荷が少なくなっています。

そのためどちらのカードでも、常時最大値の24fpsという安定した記録ができてしまい、
比較用に用意したGigastoneの32GB microSDHCとの違いは、生憎生まれませんでした。

より高解像度かつ高フレームレートの環境でないと、SDCG/64GBの特性は活かせないでしょう。

動画ファイル情報

 

まとめ

総評

PCとのデータ転送に役立つSD変換アダプタが付属した、64GB microSDXCです。
一番の特長は高速な読み書き速度にあり、その結果はベンチマークにも現れています。

今回検証のため持ち出したのは、GigastoneのUHS-Iスピードクラス1対応32GB microSDHC。
こちらも高速な部類ですが、SDCG/64GBとの結果を比較すると見劣りするのは確かです。

しかしベンチマークだけでは不十分なため行った、4K対応アクションカメラでの検証。
双方のカードで4K動画を撮影してみましたが、残念ながら録画fpsには現れませんでした。

とはいえ、さらに負荷が大きくなる3,840×2,160/60fpsでの環境下での安定性は未知数。
大切な思い出を確実に記録するためにも、より高速なメモリカードを導入しておけば安心です。


追加検証

4K対応ビデオカメラでの注意事項

記事の公開からしばらくのち、国内メーカーのビデオカメラで追加検証を行いました。

追加検証で判明したことは、ソニーの4Kカメラの100Mbps録画では、UHS-I U3が必須であること。
UHS-I U3に対応していないメモリーカードでは、下記の警告が出て100Mbpsでの録画ができません。

「記録できません
 UHS-I U3対応メモリーカードに交換するか、録画モードの設定を変更してください」

つまりUHS-I U3未満のメモリカードでは、例え転送速度に優れていていたとしても、
60Mbpsでの録画を強制されるため、4Kビデオカメラの性能を活かしきれないということです。

4K対応カメラ情報

動画ファイル一覧表

全て4K設定で、解像度は3,840×2,160(30fps)です。

いずれのテストにおいてもほぼ30fpsで撮影できており、フレーム落ちはありませんでした。
(UHS-I U1/UHS-I U3ともに。ただしUHS-I U1ではFDR-AX55の100Mbps撮影不可)

メーカー型番設定ファイルサイズ
(約1分)
ファイルサイズ
(約1時間)
実書き込み速度
リコーWG-M2-462MB27.7GB7.7MB/s
パナソニックHC-VX985M-452MB27.1GB7.3MB/s
パナソニックHC-WX995M-440MB26.4GB7.3MB/s
パナソニックHC-WX995MワイプON447MB26.8GB7.3MB/s
ソニーFDR-AX5560Mbps456MB27.4GB7.4MB/s
ソニーFDR-AX55100Mbps745MB44.7GB12.2MB/s

WG-M2

 

HC-VX985M

 

HC-WX995M

 

HC-WX995M(ワイプON)

 

FDR-AX55(60Mbps)

 

FDR-AX55(100Mbps)

 

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