カメラの性能を最大限に引き出す、64GB microSDXCカードのSDCG/64GB。
今回の記事ではUHS-I スピードクラス 3(U3)に対応した、この商品をレビューします。
Kingston SDCGシリーズとは?
ポイント
SDCG/64GBの特長
- UHS-I対応
- 高速転送のUHS-I スピードクラス 3(U3)に対応しています。
- 4K撮影対応
- 4K解像度であれば、毎秒最大30フレームの映像を撮影できます。
- 各種耐性付与
- 防水性、耐振/耐衝撃性、耐X線性、耐熱/耐寒性を備えています。
商品説明
メーカーロゴの下部には、容量と転送速度が大きく掲載されています。
転送規格はUHS-I スピードクラス 3(U3)に対応し、4K撮影も可能な設計。
最大読み込み速度は90MB/sで、最大書き込み速度は45MB/sとなっています。
microSDおよびmicroSDHCまで対応の機器では、このメモリカードは使用できません。
64GB以上のメモリカードを使用するには、機器がmicroSDXCに対応している必要があります。
付属のアダプタを利用すれば、通常のSDカードとして使用できます。
ベンチマーク準備
ベンチマークに使用したのは、CrystalDiskMark 5.2.1 x64です。
ベンチマーク実行前に、Kingston側の規定設定でクイックフォーマットを行い、
ベンチマークの測定は、InateckのHB4008をUSB3.0接続で行いました。
左:Kingston - 64GB microSDXC UHS-Iスピードクラス3対応(Class 10)
右:Gigastone - 32GB microSDHC UHS-Iスピードクラス1対応(Class 10)
カード詳細情報
Kingstonの仕様
メモリーカードの製造元は、不明です。
Gigastoneの仕様
メモリーカード製造元は、SanDiskです。
ベンチマーク結果
Kingstonのベンチマーク
50MBと100MBでの書き込み速度が振るわないものの、500MB以上では優秀な結果です。
Gigastoneのベンチマーク
全体的にバラツキのない結果になっており、50MBでの結果が最も優れています。
しかし前者のKingstonと比較すると、読み書き速度の差は著しいと言えるでしょう。
アクションカメラでの検証
実際の使用感を検証するため、Patechのアクションカメラを使用しました。
カメラの左側面には、microSDカードスロットを備えています。
このアクションカメラは、4K撮影対応を謳っている製品です。
しかし実際の記録解像度は2,880×2,160/24fpsになっており、負荷が少なくなっています。
そのためどちらのカードでも、常時最大値の24fpsという安定した記録ができてしまい、
比較用に用意したGigastoneの32GB microSDHCとの違いは、生憎生まれませんでした。
より高解像度かつ高フレームレートの環境でないと、SDCG/64GBの特性は活かせないでしょう。
動画ファイル情報
まとめ
総評
PCとのデータ転送に役立つSD変換アダプタが付属した、64GB microSDXCです。
一番の特長は高速な読み書き速度にあり、その結果はベンチマークにも現れています。
今回検証のため持ち出したのは、GigastoneのUHS-Iスピードクラス1対応32GB microSDHC。
こちらも高速な部類ですが、SDCG/64GBとの結果を比較すると見劣りするのは確かです。
しかしベンチマークだけでは不十分なため行った、4K対応アクションカメラでの検証。
双方のカードで4K動画を撮影してみましたが、残念ながら録画fpsには現れませんでした。
とはいえ、さらに負荷が大きくなる3,840×2,160/60fpsでの環境下での安定性は未知数。
大切な思い出を確実に記録するためにも、より高速なメモリカードを導入しておけば安心です。
追加検証
4K対応ビデオカメラでの注意事項
記事の公開からしばらくのち、国内メーカーのビデオカメラで追加検証を行いました。
追加検証で判明したことは、ソニーの4Kカメラの100Mbps録画では、UHS-I U3が必須であること。
UHS-I U3に対応していないメモリーカードでは、下記の警告が出て100Mbpsでの録画ができません。
「記録できません
UHS-I U3対応メモリーカードに交換するか、録画モードの設定を変更してください」
つまりUHS-I U3未満のメモリカードでは、例え転送速度に優れていていたとしても、
60Mbpsでの録画を強制されるため、4Kビデオカメラの性能を活かしきれないということです。
4K対応カメラ情報
動画ファイル一覧表
全て4K設定で、解像度は3,840×2,160(30fps)です。
いずれのテストにおいてもほぼ30fpsで撮影できており、フレーム落ちはありませんでした。
(UHS-I U1/UHS-I U3ともに。ただしUHS-I U1ではFDR-AX55の100Mbps撮影不可)
メーカー | 型番 | 設定 | ファイルサイズ (約1分) | ファイルサイズ (約1時間) | 実書き込み速度 |
---|---|---|---|---|---|
リコー | WG-M2 | - | 462MB | 27.7GB | 7.7MB/s |
パナソニック | HC-VX985M | - | 452MB | 27.1GB | 7.3MB/s |
パナソニック | HC-WX995M | - | 440MB | 26.4GB | 7.3MB/s |
パナソニック | HC-WX995M | ワイプON | 447MB | 26.8GB | 7.3MB/s |
ソニー | FDR-AX55 | 60Mbps | 456MB | 27.4GB | 7.4MB/s |
ソニー | FDR-AX55 | 100Mbps | 745MB | 44.7GB | 12.2MB/s |
WG-M2
HC-VX985M
HC-WX995M
HC-WX995M(ワイプON)
FDR-AX55(60Mbps)
FDR-AX55(100Mbps)
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