【Lucienne】Ryzen 3 5300UとCore i5-1135G7の違い【性能比較】

Zen2のLucienneに属したAMDのRyzen 3 5300Uと、第11世代のTiger Lakeに属したIntelのCore i5-1135G7。
今回の記事では4コア8スレッドで駆動する双方のCPUの性能を、様々なベンチマークソフトで比較します。

CPUの性能比較

Ryzen 3 5300UはRyzen 5000Uシリーズながらも、Zen 2世代のアーキテクチャーを採用したCPUです。
「Lucienne」というコードネームを持ち、仕様上はCore i5-1135G7よりも低いTDP15Wとなっています。

一方Core i5-1135G7はRyzen 3 5300Uよりも先行してパソコンに実装されている、第11世代のCPUです。
「Tiger Lake」というコードネームを持ち、より高いCPU周波数とより多いL3キャッシュを備えています。

CPUベンチマーク比較

毎回性能比較の慣例となっている「Cinebench」と「CPU-Z」のベンチマーク結果です。
2つのCPUの増減率を比較すると、Ryzen 3 5300Uが「Cinebench R20（Multi）で約7%優位」です。

マルチスレッド性能が高いという傾向はCinebench R23（Multi）でも見られ、CPU-Z（Multi）では拮抗。
ただしシングルスレッドではいずれも15%を超える性能差があり、正反対の特性があると言えます。

GPUの性能比較

左の画像が、Ryzen 3 5300U搭載PCに内蔵されている「AMD Radeon Graphics」の情報です。
右の画像が、Core i5-1135G7搭載PCに内蔵されている「Intel Iris Xe Graphics」の情報です。

検証機仕様比較

比較用の検証サンプルには似通ったスペックのものを用意していますが、あくまで別個体。
そのため記事内の全てのベンチマークは、参考値として認識して頂くようお願いいたします。

ゲーミング性能比較

GPUベンチマークを比較すると、Ryzen 3 5300Uが「Time Spyで約25%劣位」です。
一部の値が存在しないのは、測定時期が異なり3DMarkのバージョン違いで非対応の項目があるためです。

過去のベンチマーク結果を見るに「Intel Iris Xe Graphics」のグラフィック性能は、優秀そのもの。
かつては「CPUのIntel vs 内蔵GPUのAMD」でしたが、現時点では逆の傾向だと言えるかもしれません。

総合性能比較（PCMark 10）

パソコンの総合的な性能を測定する目的で用いられる、ベンチマークソフト「PCMark 10」のデータです。
双方を比較すると、Ryzen 3 5300UがCore i5-1135G7に対して「総合スコアで約3%優位」です。

全12項目のうち優劣は6項目ずつで半数同士。
各CPUを採用しているCPUの価格帯にもよりますが、Ryzen 3 5300Uがより安価であればお得だと言えます。

Ryzen 3 5300Uに向く用途　⇒　表計算、レンダリング、ビジネスアプリ
Core i5-1135G7に向く用途　⇒　映像編集、アプリ起動速度、ワープロ

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