ハイセンシのメリットとローセンシのメリット

2014年5月21日

プレイヤーによって様々な設定が存在する、マウスのセンシティビティ。
今回の記事ではハイセンシ(高感度)とローセンシ(低感度)の違いを解説します。

センシティビティとは?

FPSにおいて使われるセンシティビティ(通称センシ)とは、一般的にマウスの感度を指します。

センシを高める(ハイセンシ)と、マウスの小さな動きが画面に大きく反映されます。
センシを低める(ローセンシ)と、マウスの小さな動きが画面に反映されにくくなります。

つまりハイセンシはAIMの速度重視、ローセンシはAIMの精度重視だと言えます。

ハイセンシとローセンシの比較

それでは画像を交えて、2つの設定を比較していきます。

sensitivity-0

sensitivity

仮定条件(AIMの初動速度と停止速度は考慮しないものとする)
L=画面中央から画面端までの水平距離
1/2 L=敵目標E1までの水平距離
1/10 L=敵目標E1の高さ
1/20 L=敵目標E1の幅
1000mm/s=一般的プレイヤーが1秒にマウスを移動できる距離

ハイセンシの場合

ここで180°振り向きを、8cm(80mm)に設定しているプレイヤーがいるとします。

sensitivity-01

するとL=40mmとなり、各数値が例図の通りになります。
E1までの距離は20mmですから、最速0.02秒でAIMできることが高センシのメリットです。

しかしその反面、縦方向4mm・横方向2mmの範囲でマウスを停止しなければなりません。
小さなマウス移動が大きく反映されると、それだけ許容誤差範囲が縮小されて難しくなるのです。

さらにE1が遠くに位置し10分の1になったとすれば、許容誤差範囲は縦0.4mm・横0.2mm。
実に0.1mm単位の精度が求められ、難易度はE1との距離(手前~奥)に比例して上昇していきます。

ローセンシの場合

対して180°振り向きを、80cm(800mm)に設定しているプレイヤーがいるとします。

sensitivity-02

するとL=400mmとなり、各数値が例図の通りになります。
E1までの距離は200mmですからAIMするためには最速0.20秒必要で、速度ではハイセンシに劣ります。

しかしその反面、縦方向40mm・横方向20mmとハイセンシの各10倍が許容誤差範囲となります。
これだけ広いとE1を照準が通り過ぎにくく、また頭を狙いやすいという利点すら生まれます。

さらにもしE1が遠くに位置し10分の1になったとしても、許容誤差範囲は縦4mm・横2mmもあります。

センシティビティ比較まとめ

ハイセンシ

・AIM速度を高め、咄嗟の対応力に優れる
・腕の疲労を減少できる
・マウススペースを小さくできる
・ソールの減りが少ない

ローセンシ

・AIM精度を高め、ヘッドショットが行いやすい
・AIM中に多少マウスがぶれても、目標から外れにくい

総合すると遠距離を考慮し0.1mmの精度でマウスを操作できるなら、ハイセンシが最も優秀でしょう。
しかし実績を残している海外のプレイヤーにハイセンシが少ないことを考えると、ローセンシが鉄板?

どちらにせよ確実なのは、センシティビティはプレイヤーの好みだと言うこと。
様々なセンシティビティを試し、最もAIMしやすい数値を探しましょう。

センシの設定方法

仮にゲーム内感度を、800dpi相当に設定したいとします。
この数値に設定する方法を、例として3つ挙げます。

a.400dpi×感度200%
b.800dpi×感度100%
c.1600dpi×感度50%

この中で設定すべき順は、b≧c>aです。

bとcは微妙なラインで、感度を弄らないことを重視するならb。
解像度を上げ、入力データの正確性を重視するならcということになります。

重要点は低解像度に高倍率を掛けないこと。
同様の設定にするのなら、高解像度に低倍率を掛けた方が良いです。

Volxのマウス感度

私は180°振り向きを、約2cm(20mm)に設定しています。

sensitivity-03

するとL=10mmとなり、計算が間違っているかのような各数値が出ます。
マウスを動かすことが面倒なためにこの設定ですが、センシが極端に高すぎる気もします。


-環境論