前回の記事(敵プレイヤー配置&視線によるマップ分析の基礎知識)の発展です。
この記事では相手の動きと視線から心理を分析し、状況に応じた対処を考えましょう。
仮定する条件が変わるだけで、対処方法は多岐にわたります。
戦闘頻度の高いマップで分析精度を高めれば、他のマップでも安定した立ち回りができるでしょう。
問題提起編:この記事
詳細解説編:心理分析の基礎知識補足(前提条件の解説と解答考察編)
心理分析基礎(出題編)
今回の教材は、ロッカーで新規に作成したもの。
E拠点にいる自軍プレイヤーが敵分隊と戦闘し、そのうち最後に生存した敵プレイヤー(γ)が逃走。
スポットを辿るとE拠点から離れout stairを経由し、図の位置で停止したようです。(画像はγの視点)
下記の条件をよく読み、各質問の解答を導き出して下さい。
各質問には拠点制圧の基礎知識と、拠点防衛の基礎知識がヒントとなるでしょう。
αとβは自軍プレイヤーがγを視認するまでの移動時間とする
- 前提条件
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1.自軍プレイヤーがγの分隊員をまとめて倒してから、6秒が経過している
2.E拠点は中立になったばかり
3.自軍プレイヤーは分隊に加入しておらず、スポットもされていない
4.γは足音を聞いておらず、マップも見ていない
5.敵軍に司令官は存在しない
Q.1(レベル1)
γがこの場所で停止した理由と、γの次の行動を推測せよ。
Q.2(レベル2)
α=5秒,β=7秒としたとき、γへの対処として最適なルートとその理由を答えよ。
Q.3(レベル3)
α=6秒,β=6秒としたとき、γへの対処として最適なルートとその理由を答えよ。
Q.4(レベル4)
条件5を設定しなければならなかった理由を1つ推測せよ。
Q.5(レベル5)
条件4を設定しない場合、注意すべき要素を全体マップを絡めて1つ推測せよ。
(γが足音を聞いたり、マップを見るプレイヤーだとする)
避けるべき解答
解答に移る前に、条件を無視した避けるべき解答を挙げておきます。
自軍プレイヤーがE拠点を制圧する
拠点制圧の基礎知識にて、一人で制圧に掛かる時間は約19.93秒必要だと解説しています。
条件1の経過時間を考慮しても、敵プレイヤーがいる状態でさらに14秒必要とする制圧は非現実的です。
自軍プレイヤーが分隊員の出撃を待つ
条件3より自軍プレイヤーから分隊員を出撃させることはできません。
γ分隊がE拠点から退避する
E拠点で戦闘したという前提から、γ分隊がE拠点を制圧しようとしていたと考えるのが自然。
さらにE拠点から退避するつもりであれば、out stairを登って停止する必要がありません。
心理分析基礎(解答編)
A.1(レベル1)
まず拠点防衛の基礎知識で解説した、再出撃可能時間(約11.33秒)を思い出します。
そしてγがout stairを視認できる場所で停止したことから、E拠点の制圧に慎重な姿勢を見せたと推測。
(もしγ分隊員がout stairで再出撃しているならば、人数の利に任せて停止せずE拠点へ向かってくる。
そもそも条件1からγ分隊員が再出撃できるのは、γの停止時点から最速で5.33秒後。存在し得ない)
つまり解答はγ分隊員の再出撃待ちで、最速5.33秒後にγ分隊がE拠点へ向かってくるが正解です。
このときγ分隊が経由するルートは高度差により有利なE topの可能性が濃厚。
わざわざ不利になるout stair方面からE拠点へは、向かわないと考えましょう。
ちなみに停止した際、自分が通ってきたルート(out stair側)を警戒することはセオリーのひとつ。
図の上方を向いて停止すると、スポットを辿ってout stairから登ってきたプレイヤーにキルされます。
A.2(レベル2)
上記の通り再出撃可能時間は約11.33秒ですから、移動すべきルートはαのみ。(前提+5秒=11秒)
仮にβを選択すると約11.33秒を超え、γ分隊員が再出撃してしまうのです。(前提+7秒=13秒)
つまりE拠点へ向かうであろうγ分隊に、一人で対処しなければならない状況を生み出してしまいます。
補足として注意すべき点は11.33秒-11.00秒で、再出撃猶予が0.33秒しか無いこと。
さらに一般的な反射速度を0.20秒とすると、射撃猶予は0.13秒。(AIMの速度0秒の場合)
0.13秒では1000rpmのFAMASでさえ2.16発しか撃てず、2発ともヘッドショットが必要になります。
ダメージが50以上の銃器によるヘッドショット1発なら多少条件が緩くなりますが、時間的に厳しめ。
この問題は細かい方に理論上0.33秒では対処が難しいと、解答されてもおかしくない設定でした。
そのため射撃猶予を考慮した理由が付随されている場合のみ、βルートも正解とします。
A.3(レベル3)
こちらも同様に再出撃可能時間の約11.33秒を意識します。
この条件でαを選択すると、γおよび再出撃したγ分隊員と衝突してしまいます。(前提+6秒=12秒)
故にこの問題の解答はβで、E拠点へ向かうγ分隊の背中を取るが正解です。(前提+6秒=12秒)
γ分隊員再出撃後の突入タイミングは、再出撃後の着地音で判断すると良いでしょう。
A.4(レベル4)
この前提条件で司令官が存在する場合に注意すべきは、クイック出撃(再出撃速度の上昇)です。
もしこの効果がγ分隊に付与されていると再出撃が速まるため、今回の問題全てが破綻してしまいます。
ちなみにUAVを絡めた解答は不正解。
条件4によりγがマップを見ていないことを提示しているため、UAVの効果は無意味です。
A.5(レベル5)
これはγがマップを見ている場合、自軍プレイヤーの索敵を察知するからです。
拠点制圧時に全体マップを確認すると、拠点ゲージの円周が時計回りに増加していくことがわかります。
しかし一度拠点制圧可能範囲から離れると、拠点ゲージの円周が次第に反時計回りで減少していきます。
つまり全体マップさえ見ていれば、自軍プレイヤーがE拠点から離れたタイミングがわかるのです。
p1の位置であれば、全体マップで確認できる拠点ゲージは増加する(制圧できる)
p2の位置であれば、全体マップで確認できる拠点ゲージは減少する(制圧できない)
仮に私がγの状況だとすれば、E拠点のゲージが減少し始めた時点でE topを警戒します。
この時すぐに戦闘にならない場合には、out stairから回って来る可能性が高いと判断するでしょう。
ちなみに足音で自軍プレイヤーの位置を察知するという解答だけでは不正解。
足音は隠せますし、問題の条件に全体マップを絡めるよう記載しているためです。
解答公開までの正答者
A.1公開時点(解答正解数と解答時間順)
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Shigure_katさん
Q.1・Q.2・Q.4に正解。A.4の前者に気づかれたのは驚きです。
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xxflostxxさん
Q.1~Q.3まで正解。解答に付随していた理由も完璧でした!
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yoss nanaさん
Q.1に正解。もしよろしかったら、Q.2~Q.5にも挑戦してみて下さい。
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AZtraiaさん
Q.2に正解。Q.1はあまり難しく考える必要がありません。