配信および録画ソフトとして人気のOBSで、出力用の映像エンコーダとして設定可能なハードウェア(AMD)
今回の記事ではこの映像エンコーダについて、選択可能な設定の中で画質やファイルサイズを比較します。
録画に使用したPC
録画の検証に使用したPCは「外部GPU非搭載」で、AMD Radeon 780M内蔵ミニパソコンのGEEKOM A7です。
性能比較 | GEEKOM A7 |
---|---|
外観 | |
公式価格 | 109,990円 |
サイズ | 112.4×112.4×37mm |
CPU | AMD Ryzen 9 7940HS |
GPU | AMD Radeon 780M |
メモリ | 32GB(DDR5-5600) |
ストレージ | 2TB SSD |
接続端子 | USB 4 Gen3 Type-C × 1 USB 3.2 Gen 2 Type-A × 3 USB 3.2 Gen 2 Type-C × 1 USB 2.0 Type-A × 1 HDMI 2.0 × 2 2.5G RJ45 LAN × 1 SDカードリーダー × 1 3.5mmヘッドフォンジャック × 1 |
OS | Windows 11 Pro |
Bluetooth | Bluetooth 5.2 |
WLAN | Wi-Fi 6e |
セキュリティ | ケンジントンロック |
電源 | 120W |
ゼンゼロの設定
検証に使用したゲームは「ゼンレスゾーンゼロ」です。
そして録画する対象は揺らぎが出にくいよう、いずれの動画も定期掃討の「鋭牙と鈍斧」を使用しました。
ゲーム内で再生される動画を録画する方法も検討しましたが、重複コンテンツ扱いになる懸念があります。
そのため全く同じ内容での検証は諦め、各エンコーダの画質を確認できるようプレイ動画を公開しています。
OBSの録画設定
録画品質は「高品質、ファイルサイズ中」を指定し、録画フォーマットはMPEG-4(.mp4)です。
解像度は基本・出力ともに「1920×1080」の「縮小フィルタなし」で、FPS共通値は「60fps」です。
録画したファイルは余分なロード時間を無劣化で切り取り、それ以外の編集は一切行っていません。
下記の目次については、選択可能な「映像エンコーダの順」で掲載しています。
高品質(x264)
高品質(x264:CPU使用率低)
高品質(AMD:HEVC)
高品質(AMD:H.264)
高品質(AMD:AV1)
超高品質の場合
上記の設定をベースに、録画品質のみ「超高品質、ファイルサイズ大」に設定した際の画質です。
超高品質(AMD:HEVC)
超高品質(AMD:H.264)
超高品質(AMD:AV1)
エンコーダまとめ
・ファイルサイズは、ソフトウェア(x264)またはハードウェア(AMD、AV1)が小さくなる
・検証時に負荷とファイルサイズがともに小さくなったのは、ハードウェア(AMD、AV1)である
・ハードウェア(AMD、AV1)を選べば、ファイルサイズを抑えながら画質を高めることができる
・その一方でAV1でエンコードしたファイルは、AviUtlでスムーズにフレーム移動できない欠点がある
エンコーダ | 画質 | 時間 | サイズ | 総ビットレート |
---|---|---|---|---|
x264 | 高品質 | 5228F | 72173KB | 6.298Kbps |
x264:低 | 高品質 | 5732F | 274805KB | 22.6Mbps |
AMD:HEVC | 高品質 | 4929F | 132498KB | 12.0Mbps |
AMD:H.264 | 高品質 | 5140F | 197951KB | 18.0Mbps |
AMD:AV1 | 高品質 | 4491F | 79790KB | 8.272Kbps |
AMD:HEVC | 超高品質 | 5253F | 348220KB | 29.7Mbps |
AMD:H.264 | 超高品質 | 5398F | 459712KB | 40.0Mbps |
AMD:AV1 | 超高品質 | 5908F | 139738KB | 11.2Mbps |