2018年に話題となった8コア16スレッドで駆動するRyzen 7 2700と、その前世代にあたるRyzen 7 1700。
今回の記事ではこの「Ryzen 7 2700」とRyzen 7 1700の性能を、実機ベンチマークから比較してみます。
CPUの性能比較
Ryzen 7 2700とRyzen 7 1700は、どちらも8コア16スレッドで駆動する「デスクトップ向けCPU」です。
同価格帯のIntel Coreプロセッサーに比べてマルチコア性能に優れ、AMDの特長を再認識させるものでした。
Ryzen 7 2700とRyzen 7 1700の違いは主に「CPUの動作周波数」と、対応する「最大メモリー速度」です。
性能比較 | Ryzen 7 2700 | Ryzen 7 1700 |
---|---|---|
コア | 8コア | |
スレッド | 16スレッド | |
CPU基本動作周波数 | 3.2GHz | 3.0GHz |
CPU最大動作周波数 | 4.1GHz | 3.7GHz |
L3キャッシュ合計 | 16MB | |
最大メモリー速度 | 2933MHz | 2667MHz |
最大メモリーチャネル数 | 2ch | |
付属クーラー | Wraith Spire | |
対応ソケット | AM4 | |
TDP | 65W |
実機ベンチマーク比較
各CPUごとに1つ、合計2つの実機サンプルを用いて、Cinebench R20のスコアを計測しています。
ただしCPU以外の構成が同一でないため参考値に過ぎず、CPUの性能を正確に表すものではありません。
そして最も右の増減率とは、Ryzen 7 1700基準の性能比を表します。(Ryzen 7 2700 ÷ Ryzen 7 1700 - 1)
サンプル仕様比較
仕様比較 | Ryzen 7 2700 | Ryzen 7 1700 |
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OS | Windows 10 Home 64bit | |
メモリ | 8GB(DDR4-2400) | 16GB(DDR4-2400) |
GPU | GeForce RTX 2070 | Radeon RX 580 |
SSD | 240GB SSD(SATA) | 256GB SSD(SATA) |
Cinebench R20
今回の検証である「Cinebench R20」を利用したベンチマークでは、Ryzen 7 2700が「約14%優位」に。
さらにシングルコアで比較するとより性能差が開くようで、Ryzen 7 2700が約21%優位となります。
Cinebench R20 | Ryzen 7 2700 | Ryzen 7 1700 | 増減率 |
---|---|---|---|
マルチコア | 3345 | 2922 | +14% |
シングルコア | 392 | 323 | +21% |
公開ベンチマーク比較
PassMark、Geekbench、3DMarkの各サイトで公開されているスコアをまとめてみました。
PassMarkとGeekbenchのマルチコアスコアに着目すると、Ryzen 7 2700が「平均9%優位」に。
そしてGeekbenchのシングルコアスコアに着目すると、Ryzen 7 2700が約12%優位となっています。
公開ベンチマーク | Ryzen 7 2700 | Ryzen 7 1700 | 増減率 |
---|---|---|---|
PassMark | 15084 | 13928 | +8% |
Geekbench(マルチコア) | 6303 | 5762 | +9% |
Geekbench(シングルコア) | 953 | 849 | +12% |
3DMark Fire Strike Physics Score | 18033 | 16352 | +10% |