【Zen 2】Ryzen 7 Extreme EditionとCore i7-10750Hの違い【性能比較】

2020年7月24日

Ryzen 7 Extreme EditionとCore i7-10750Hの違い

Zen 2(Renoir)に属したAMDのRyzen 7 Extreme Editionと、Comet Lakeに属したIntelのCore i7-10750H。
今回の記事では「Ryzen 7 Extreme Edition」とCore i7-10750Hの性能を、ベンチマークとともに比較します。

CPUの性能比較

Ryzen 7 Extreme Editionは、現時点でNECの「NEC LAVIE N15 N1585/AAL」にのみ採用されているCPUです。
スペック上はRyzen 7 4800Uと類似するようで、8コア/16スレッドの最大4.2GHzで駆動することが特長です。

その一方Core i7-10750HはTDP35WのCPUであり、モデルナンバー末尾がUのCPUよりも高性能な設計。
最大ブースト・クロックを見てみると、Ryzen 7 Extreme Editionを超える最大5.0GHzで駆動します。

CPUの性能比較

性能比較Ryzen 7 Extreme EditionCore i7-10750H
CPUコア数8コア6コア
スレッド数16スレッド12スレッド
基本クロック1.8GHz2.6GHz
最大ブースト・クロック4.2GHz5.0GHz
L3キャッシュ合計8MB12MB
パッケージFP5FCBGA1440
内蔵グラフィックスRadeon GraphicsIntel UHD Graphics
グラフィックス周波数1750MHz350 ~ 1150MHz
デフォルトTDP/TDP15W45W

CPUベンチマーク比較

毎回性能比較の慣例となっている「Cinebench」と「CPU-Z」のベンチマーク結果です。
増減率を比べると、Ryzen 7 Extreme Editionが「Cinebench R20(Multi)で約26%優位」です。

マルチスレッド性能が高くシングルスレッドではほぼ同等という傾向は、CPU-Zでも変わりません。

Cinebenchベンチマークの結果

CPU-Zベンチマークの結果

CPU性能比較Ryzen 7 Extreme EditionCore i7-10750H増減率
Cinebench R20(Multi)33652672+26%
Cinebench R20(Single)4864880%
CPU-Z(Multi)4728.43372.2+40%
CPU-Z(Single)523.8524.60%

GPUの性能比較

左の画像が、Ryzen 7 Extreme Editionに内蔵されている「Radeon Graphics」の情報です。
右の画像が、Core i7-10750Hに内蔵されている「Intel UHD Graphics」の情報です。

GPUの性能比較

GPU性能比較Ryzen 7 Extreme EditionCore i7-10750H
GPU名Radeon GraphicsIntel UHD Graphics
GPUコアRenoirComet Lake GT2
プロセス7nm14nm
ダイサイズ156mm²180mm²
トランジスタ数9800M?
ROP数8
TMU数3216
シェーダー数51224
ピクセルフィルレート14.0GPixel/s9.2GPixel/s
テクスチャフィルレート56.0GTexel/s18.4GTexel/s
メモリ種類DDR4
メモリインターフェイス128bit
メモリ容量512MB?
メモリ帯域幅42.7GB/s46.8GB/s
ブーストクロック-1150MHz
ベースクロック1750MHz350MHz
レイトレーシング--



実機サンプル仕様比較

比較対象の実機サンプルには似通ったスペックのものを用意していますが、あくまで別個体。
そのため記事内の全てのベンチマークは、参考値として認識して頂くようお願いいたします。

仕様比較PC-N1585AALCore i7-10750H搭載PC
OSWindows 10 Home 64bit
CPURyzen 7 Extreme EditionCore i7-10750H
メモリ16GB(DDR4-2666 8GB×2)16GB(DDR4-2933 8GB×2)
ストレージ1TB SSD(NVMe)32GB Optane
512GB SSD(NVMe)
1TB HDD(SATA)
GPURadeon GraphicsIntel UHD Graphics
ディスプレイ15.6型17.3型
解像度1,920×1,080

ゲーミング性能比較

GPUベンチマークを比較すると、Ryzen 7 Extreme Editionが「Night Raidで約107%優位」です。
Ryzen 7 Extreme EditionとCore i7-10750Hを比較すると、全体的にグラフィックの性能差が大きいです。

ゲーミング性能比較

GPU性能比較Ryzen 7 Extreme EditionCore i7-10750H増減率
Night Raid136266591+107%
Sky Diver118785240+127%
Cloud Gate2026710986+84%
Ice Storm Extreme8075750722+59%
Ice Storm9277971543+30%
ドラゴンクエストX(1080p)85565837+47%
ファイナルファンタジーXIV(1080p)27311265+116%

総合性能比較(PCMark 10)

パソコンの総合的な性能を測定する目的で用いられる、ベンチマークソフト「PCMark 10」のデータです。
総合スコアで比較するなら、Ryzen 7 Extreme EditionがCore i7-10750Hに対して「約16%優位」です。

Ryzen 7 Extreme Editionは「レンダリング」「写真編集」「コンテンツ制作」の順で、Core i7-10750Hに勝ります。

PCMark 10のベンチマーク結果

PCMark 10Ryzen 7 Extreme EditionCore i7-10750H増減率
総合スコア53784656+16%
基本性能982310026-2%
アプリ起動速度1248914677-15%
ビデオチャット89047969+12%
ウェブブラウジング85258617-1%
ビジネスアプリ79617649+4%
表計算100008732+15%
ワープロ63396701-5%
コンテンツ制作54003572+51%
写真編集80664576+76%
レンダリング55002797+97%
映像編集355135620%

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