【第9世代】Core i9-9900Kは配信向けのCPUなのか?【OBS】

2018年10月26日

レビュー解禁後も高い性能が確認され評価されている、8コア/16スレッドで駆動するCore i9-9900K。
今回の記事では「Core i9-9900K」とRyzen 7 2700Xを比べ、どれだけ配信で有利になるか解説します。

Core i9-9900Kの仕様

どちらも8コア/16スレッドである点は統一ですが、駆動周波数や対応メモリなどが違います。
またCore i9-9900Kはグラフィック機能を内蔵している反面、CPUクーラーが付属していません。

Core i9-9900K 公式ページ Ryzen 7 2700X 公式ページ

項目 Core i9-9900K Ryzen 7 2700X
コア / スレッド 8コア / 16スレッド
基本クロック 3.60GHz 3.70GHz
最大クロック 5.00GHz 4.30GHz
L3キャッシュ 16MB 16MB
対応メモリ DDR4-2666 DDR4-2933
GPU UHD グラフィックス 630 ×
TDP 95W 105W
CPUクーラー × Wraith Prism with RGB LED

配信した場合の負荷率

メインストリーム向けのCPUを使用した「Far Cry 5」のフレームレートがこちらです。
(配信時設定:CPUエンコード / 1080p@60fps / x264 faster 6000Kbps)

傾向としては、IntelのCPUがほぼ通常時のフレームレートがほぼ横並びになることに対し、
Ryzen 7 2700Xは通常時のフレームレートが120も超えておらず、すでに「30fps以上」の差があることです。

また配信時になるとそれぞれの特色が表れ、Core i9-9900Kが最も優れたフレームレートを記録。
一方Core i7-8700Kは配信時の負荷が最も大きく、次点でRyzen 7 2700Xの負荷が大きいです。

つまりこの2つのCPUは、配信時にフレームレートが落ち込みやすい特性があると言えます。

Far Cry 5 Core i9-9900K Core i7-9700K Core i7-8700K Ryzen 7 2700X
通常時fps 150 151 150 118
配信時fps 131 128 107 91
負荷fps -19 -23 -43 -27
負荷率 13% 15% 29% 23%

Ryzen 7 2700Xとの増減率

Ryzen 7 2700X基準の増減率を見てみると、通常時でIntel CPUは「+27%以上有利」という結果に。
配信時に至ってはCore i9-9900KとCore i7-9700Kが「+41%以上有利」という結果になりました。

つまりこの2つのCPUであれば、配信の有無に関係なく高いフレームレートが維持できます。

Far Cry 5 Core i9-9900K Core i7-9700K Core i7-8700K Ryzen 7 2700X
通常時fps 150 151 150 118
通常時増減率 +27% +28% +27% 0%
配信時fps 131 128 107 91
配信時増減率 +44% +41% +18% 0%

リアルタイム録画テスト

録画時設定:CPUエンコード / x264 10Mbps VBR CRF:23 fast animation

1080p

フルHD環境では、Core i9-9900K ≧ Ryzen 7 2700X > Core i7-8700Kといった傾向。
Core i7-8700Kではカクツキも見られるため、実用するには録画設定の見直しが必要です。

1440p

WQHD環境では、Core i9-9900KとRyzen 7 2700Xも脱落。
当然Core i7-8700KはフルHDよりも悪化しているため、いずれも録画設定を大幅に変更すべきでしょう。

参考元:「Core i9-9900K」レビュー

まとめ

  • Core i9-9900Kは、ゲーミングに最適なCPUである
  • Core i7-9700Kは、ゲーミングに限りCore i9-9900Kに匹敵する(一般アプリでは劣る)
  • Core i7-8700Kは、配信無しのゲーミングに限りCore i9-9900Kに匹敵する
  • Core i9-9900Kは性能が高い反面、比較対象のCPUに比べてコストが高い
  • Core i7-8700Kは、配信時における負荷が大きく表れる
  • Ryzen 7 2700Xは、配信の有無に限らず競合となっていない

参考元:Intel's Core i9-9900K CPU reviewed


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