事故の証拠を手軽に残す手段として、販売数が飛躍的に増加しているというドライブレコーダー。
今回の記事ではこの「ドラレコ」と密接に関係する、高耐久メモリーカードの特長をまとめます。
ドライブレコーダーとは?
車内のダッシュボードやバックミラーに取り付ける、常時録画型のビデオカメラのこと。
シガーソケットから電源を供給し、エンジンの始動に併せて録画する方式が一般的です。
昨今では事故だけでなく煽り運転への対策として、導入する家庭が大幅に増えているそう。
ちなみに価格を分ける要素は画質や画角、録画時のフレームレートや暗視機能などが挙げられます。
高耐久メモリーカードとは?
各社から販売されているドライブレコーダーや監視カメラ、防犯カメラ向けのメモリーカードのこと。
これらの機器はカードに負荷がかかりやすく、一般的なカードに比べて「高い安定性」が求められます。
また車内で使用する場合には温度変化だけでなく、運転による振動に強いことも必須の条件。
高耐久メモリーカードはこれらの環境下でも、映像を確実に録画するための機能を有しているのです。
高耐久メモリーカードの特長
メモリーカードを販売しているメーカーとして名高い、サンディスクの高耐久microSDカード。
それが今回高耐久メモリーカードの例として挙げる「High Enduranceシリーズ」です。
ちなみに下記がHigh Enduranceシリーズの特長です。
- 現在主流の3D TLC NANDではなく、より信頼性に優れた「2D MLC NAND」を採用している
- 転送速度よりも、安定して長時間書き込みができる「耐久性」を重視している
- フルHDの動画を「5000時間連続で録画」できる設計である(64GBの場合は10000時間)
- 温度変化に強く「-25℃~85℃」という動作温度に準拠している
- 常時録画はNANDの寿命を縮めやすいため、製品の保証期間は「2年」である
- 同じ使用方法の場合、32GBよりも64GBのほうが寿命が長い
- データ復旧ソフトの「レスキュープロ デラックス」を、1年間無料で使用できる
- 中身のフラッシュメモリーは三重県の四日市工場で生産している
- 速度を抑えているため、ドローンや4Kなどの「高ビットレート撮影」には向かない
参考元:Car Watch
まとめ
今回調べてみて分かったことは、高耐久メモリカードには「それなりの設計」がされていること。
温度変化や振動への耐性があることはもちろん、採用するNANDまで変えている点は意外でした。
――ドライブレコーダーや監視カメラ、防犯カメラの機能は確かな映像を録画してこそ。
録画ミスを可能な限り回避することを考慮すれば、Sandiskのような大手の製品が安心だと言えます。
ちなみにメモリーの製造メーカーは一部となっており、パッケージのメーカーが製造していることは稀。
ほとんどは他社から調達したメモリーを組み込んだり、カード表面に自社ロゴを印刷しているだけです。
そのため「どこのメモリーカードが安心か?」という質問には、答えにくいのが現状。
信頼できるカードを選ぶなら、SSDと同様に自社NANDを製造しているメーカーを選びましょう。
- 高耐久メモリーカードは速度よりも「安定性」が重視されている
- 温度変化だけでなく「防水・耐衝撃・耐X線機能」も備えている
- SandiskのHigh Enduranceシリーズは「日本製メモリー」採用である
- 用途が常時録画向けのため、通常よりも「保証期間」が短い
- 安定性を重視しているため、転送速度は一般向けに比べ劣る
- 転送速度を抑えているため、高解像度撮影や連写には向かない