【6コア】Ryzen 5 4500UとCore i5-8265Uとの違い【性能比較】

2021年3月29日

Ryzen 5 4500UとCore i5-8265Uとの違い

2021年春モデルのパソコンからCPUとして採用され始めたRyzen 5 4500Uと、昨年流通したCore i5-8265U。
今回の記事では6コア「Ryzen 5 4500U」と4コア「Core i5-8265U」の性能を、ベンチマークで比較します。

CPUの性能比較

Ryzen 5 4500UはZen 2アーキテクチャを採用した、6コア6スレッドで駆動するCPUです。
一方のCore i5-8265Uは少し流通時期が古い第8世代に当たり、Whiskey Lakeに属しています。

CPUの性能比較

性能比較Ryzen 5 4500UCore i5-8265U
コードネームRenoirWhiskey Lake
CPUコア数6コア4コア
スレッド数6スレッド8スレッド
基本クロック2.3GHz1.6GHz
最大クロック4.0GHz3.9GHz
L3キャッシュ合計8MB6MB
CMOS7nm14nm
パッケージFP6FCBGA1528
PCI ExpressPCIe 3.0
TDP15W25W
最大メモリー速度DDR4-3200
LPDDR4-4266
DDR4-2400
LPDDR3-2133
GPU名AMD Radeon GraphicsIntel UHD Graphics 620
GPU周波数1500MHz1100MHz

CPUベンチマーク比較

毎回性能比較の慣例となっている「Cinebench」と「CPU-Z」のベンチマーク結果です。

2つのCPUの増減率を比較すると、Ryzen 5 4500Uが「Cinebench R20(Multi)で約89%優位」です。
CPU-Z(Multi)の結果を見てみると、Cinebenchほどの差はないとはいえ明らかな性能差が見て取れます。

また注意すべきは、CPU-Z(Single)の結果です。

Ryzen 5 4500Uは何度測定しても、なぜかCPU-Z(Single)が86前後から変化しませんでした。
Cinebench(Single)を見るとこのような結果が出るのは考えにくく、単なるバグなのかもしれません。

cinebenchの性能比較

CPUの性能比較

CPU性能比較Ryzen 5 4500UCore i5-8265U増減率
Cinebench R20(Multi)22091169+89%
Cinebench R20(Single)447394+13%
CPU-Z(Multi)2501.72102.8+19%
CPU-Z(Single)86.4409.2-79%

GPUの性能比較

左の画像が、Ryzen 5 4500U搭載PCに内蔵されている「AMD Radeon Graphics」の情報です。
右の画像が、Core i5-8265U搭載PCに内蔵されている「Intel UHD Graphics 620」の情報です。

GPUの性能比較



検証機仕様比較

比較用の検証サンプルには似通ったスペックのものを用意していますが、あくまで別個体。
そのため記事内の全てのベンチマークは、参考値として認識して頂くようお願いいたします。

検証機仕様比較Ryzen 5 4500UCore i5-8265U
OSWindows 10 Home 64bit
メモリ4GB×2(DDR4-3200)8GB(DDR4-2400)
ストレージ512GB SSD(NVMe)256GB SSD(NVMe)
グラフィックAMD Radeon GraphicsIntel UHD Graphics 620

ゲーミング性能比較

GPUベンチマークを比較すると、Ryzen 5 4500Uが「ファイナルファンタジーXIVで約129%優位」です。
一部の値が存在しないのは、測定時期が異なり3DMarkのバージョン違いで非対応の項目があるためです。

ゲーミング性能比較

GPU性能比較Ryzen 5 4500UCore i5-8265U増減率
Time Spy945-N/A
Night Raid11165-N/A
Cloud Gate-8501N/A
ドラゴンクエストX(1080p)73814614+60%
ファイナルファンタジーXIV(1080p)23981046+129%

総合性能比較(PCMark 10)

パソコンの総合的な性能を測定する目的で用いられる、ベンチマークソフト「PCMark 10」のデータです。
双方を比較すると、Ryzen 5 4500UがCore i5-8265Uに対して「総合スコアで約16%優位」です。

今回の結果を振り返ると、各CPUの間には大きな性能差が存在すると言わざるを得ません。
しかしながら双方を採用しているノートパソコンの価格は、ほぼ似通っている状況です。

そのためAMDのCPUに抵抗がない限り、Ryzen 5 4500U採用PCを選択すべきだと言えます。

Ryzen 5 4500Uに向く用途 ⇒ レンダリング、写真編集、コンテンツ制作
Core i5-8265Uに向く用途 ⇒ 映像編集、ビデオチャット

PCMark 10の性能比較

PCMark 10Ryzen 5 4500UCore i5-8265U増減率
総合スコア43403731+16%
基本性能82027955+3%
アプリ起動速度98619340+6%
ビデオチャット71867433-3%
ウェブブラウジング77877253+7%
ビジネスアプリ66625916+13%
表計算79647587+5%
ワープロ55744614+21%
コンテンツ制作40612997+36%
写真編集53193841+38%
レンダリング40621830+122%
映像編集31003833-19%

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