【NEC限定】Ryzen 7 Extreme Editionの性能比較【ベンチマーク】

2020年7月17日

Ryzen 7 Extreme Editionの性能比較

LAVIE N15シリーズの最上位モデルにのみ搭載されるという、8コア/16スレッドのRyzen 7 Extreme Edition。
今回の記事では「Ryzen 7 Extreme Edition」とRyzen 5 PRO 3400GEの性能を、ベンチマークで比較します。

Ryzen 7 Extreme Editionとは?

Ryzen 7 Extreme Editionとは、AMDとNECの共同で開発されたというモバイル向けの高性能CPUです。

しかしRyzen 7 Extreme Editionの仕様は、記事公開時点でAMD公式にも記載されていません。
一部ではRyzen 7 4800Uと類似する仕様なのではないかと言われていますが、詳細は不明です。

今のところ「NEC LAVIE N15 N1585/AAL」のみ、Ryzen 7 Extreme Editionを搭載しています。

Ryzen 5 PRO 3400GEとは?

実質2万円代で購入できるパソコンとして話題の「ThinkCentre M75q-1 Tiny」に採用されているCPUです。

デスクトップ用のCPUのため、本来はモバイル向けのRyzen 7 Extreme Editionとの比較には適しません。
しかしRyzen 7 Extreme Editionの性能がデスクトップPCに近いとされるため、参考として掲載しておきます。

ちなみに「Ryzen 5 PRO 3400GEの性能」は、別記事で詳しく解説しています。

【Ryzen 5 PRO 3400GE】ThinkCentre M75q-1 Tinyの性能【ベンチマーク】

高いコストパフォーマンスから人気を博している、Ryzen 5 PRO 3400GE搭載のThinkCentre M75q-1 Tiny。
今回の記事ではこの「Ryzen 5 PRO 3400GE」と「Ryzen 5 3500U」の性能を、ベンチマークで比較します。

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CPUの性能比較

Ryzen 7 Extreme Editionは8コア/16スレッドに対応した、最大4.2GHz駆動のCPUです。
TDPを15Wに抑えつつ、モバイル向けのCPUとしては驚異的な性能を実現しています。

CPUの性能比較

性能比較Ryzen 7 Extreme EditionRyzen 5 PRO 3400GE
コードネームRenoirPicasso
CPUコア数8コア4コア
スレッド数16スレッド8スレッド
基本クロック1.8GHz3.3GHz
最大ブースト・クロック4.2GHz4.0GHz
L2キャッシュ合計4MB2MB
L3キャッシュ合計8MB4MB
CMOS7nm12nm
パッケージFP5AM4
内蔵グラフィックスRadeon GraphicsRadeon Vega 11 Graphics
グラフィックス周波数1750MHz1300MHz
デフォルトTDP/TDP15W35W

CPUベンチマーク比較

毎回性能比較の慣例となっている「Cinebench」と「CPU-Z」のベンチマーク結果です。
増減率を比べると、Ryzen 7 Extreme Editionが「Cinebench R20(Multi)で約92%優位」です。

すでにこの時点で、比較対象にRyzen 5 PRO 3400GEを選んでしまったことに嫌な予感を覚えます。

cinebenchのベンチマーク

CPU-Zのベンチマーク

CPU性能比較Ryzen 7 Extreme EditionRyzen 5 PRO 3400GE増減率
Cinebench R20(Multi)33651755+92%
Cinebench R20(Single)486396+23%
CPU-Z(Multi)4728.42349.1+101%
CPU-Z(Single)523.8415.8+26%

GPUの性能比較

左の画像が、Ryzen 7 Extreme Editionに内蔵されている「Radeon Graphics」の情報です。
元々のGPU名がこの名前なのか、はたまたGPU-Zで名前が取得できていないのかはわかりません。

また右の画像が、Ryzen 5 PRO 3400GEに内蔵されている「Radeon Vega 11 Graphics」の情報です。

GPUの性能比較

GPU性能比較Ryzen 7 Extreme EditionRyzen 5 PRO 3400GE
GPU名Radeon GraphicsRadeon Vega 11
GPUコアRenoirPicasso
プロセス7nm12nm
ダイサイズ156mm²210mm²
トランジスタ数9800M4940M
ROP数816
TMU数3244
シェーダー数512704
ピクセルフィルレート14.0GPixel/s20.8GPixel/s
テクスチャフィルレート56.0GTexel/s57.2GTexel/s
メモリ種類DDR4
メモリインターフェイス128bit64bit
メモリ容量512MB2GB
メモリ帯域幅42.7GB/s21.3GB/s
ベースクロック1750MHz1300MHz



実機サンプル仕様比較

比較対象の実機サンプルには似通ったスペックのものを用意していますが、あくまで別個体。
そのため記事内の全てのベンチマークは、参考値として認識して頂くようお願いいたします。

仕様比較PC-N1585AALThinkCentre M75q-1 Tiny
種類ラップトップPCデスクトップPC
OSWindows 10 Home 64bit
CPURyzen 7 Extreme EditionRyzen 5 PRO 3400GE
メモリ16GB(DDR4-2666 8GB×2)8GB(DDR4-2666 8GB×1)
ストレージ1TB SSD(NVMe)128GB SSD(NVMe)
GPURadeon GraphicsRadeon Vega 11 Graphics
GPUメモリ512MB2GB
ディスプレイ15.6型なし
解像度1,920×1,080-
備考-65Wアダプター使用

ゲーミング性能比較

GPUベンチマークを比較すると、Ryzen 7 Extreme Editionが「Night Raidで約80%優位」です。
性能差ではファイナルファンタジーXIV(1080p)が最も大きく、しかも「やや快適」の表示です。

FF14のベンチマーク

GPU性能比較Ryzen 7 Extreme EditionRyzen 5 PRO 3400GE増減率
Night Raid136267588+80%
Sky Diver118786869+73%
Cloud Gate2026712255+65%
Ice Storm Extreme8075766461+22%
Ice Storm9277982644+12%
ドラゴンクエストX(1080p)85564712+82%
ファイナルファンタジーXIV(1080p)27311413+93%

総合性能比較(PCMark 10)

パソコンの総合的な性能を測定する目的で用いられる、ベンチマークソフト「PCMark 10」のデータです。
総合スコアで比較するなら、Ryzen 7 Extreme EditionがRyzen 5 PRO 3400GEに対して「約28%優位」です。

最も差が大きな項目が「レンダリング」で、逆に最も差が小さな項目が「ビデオチャット」となりました。

PCMark 10のベンチマーク

PCMark 10Ryzen 7 Extreme EditionRyzen 5 PRO 3400GE増減率
総合スコア53784208+28%
基本性能98238374+17%
アプリ起動速度1248910143+23%
ビデオチャット89048113+10%
ウェブブラウジング85257136+19%
ビジネスアプリ79616644+20%
表計算100008425+19%
ワープロ63395240+21%
コンテンツ制作54003634+49%
写真編集80665403+49%
レンダリング55003088+78%
映像編集35512878+23%

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