安価でありながらv6プラスとDS-Liteに対応した、無線ルーターのWN-AX1167GR。
今回の記事ではZOOT NATIVEで利用する、この無線ルーターについて解説します。
WN-AX1167GR 紹介動画
WN-AX1167GRの特長
- IPv6対応
- IPv4 over IPv6技術を採用した、v6プラスやDS-Liteに対応しています。
- 360コネクト搭載
- 360度全方向に電波の死角を作らない、ハイパワーアンテナ搭載です。
- カンタン設定機能
- スマホだけで設定が完結するカンタン設定で、QRコネクトも使えます。
商品説明
「WN-AX1167GR」という型番はパッケージの上部右側で確認できます。
本来はIPv6に対応させるため、ファームウェアのアップデートが必要となっているWN-AX1167GR。
しかし新パッケージではあらかじめIPv6ファームウェアが適用されており、更新は不要でした。
旧パッケージと新パッケージの違いは、パッケージの左下にIPv6対応表記があるか否かです。
商品内容は2種の取扱説明書、無線ルーター、ACアダプタ、LANケーブル、スタンド、設定シールです。
本体の前面です。
他社でありがちなLEDランプが全く存在しないという、珍しいデザインです。
筐体は「ミレニアム群青」というカラーを採用した、つや消し仕様です。
この溝付近には小さなスリットが存在し、筐体内部の熱を排出する構造になっています。
筐体側面の片側も溝のようなものがありますが、ここには後述するスタンドを取り付けます。
そして動作モードの切り替えスイッチと、WPSボタンが存在します。
左から初期化スイッチ、SSIDとパスワード、MACアドレスおよびシリアルナンバーが存在します。
筐体側面にスタンドを取り付けたところです。
この状態は壁掛けの際に役立ちます。
SSIDとパスワードが記載された、設定用のシールです。
2GHzと5GHzのパスワードは共通なうえ、数字だけですから入力も簡単です。
今回の無線ルーターであるWN-AX1167GRの重量は、スタンド付きで約281gでした。
DS-Liteの設定方法
DS-Liteを設定するには、IPv6に対応したファームウェアの適用が必要です。
もしIPv6対応表記のない旧パッケージを購入した場合は、こちらを参考にして下さい。
WN-AX1167GRのファームウェアをアップデートする方法
ファームウェアの更新が完了、もしくはIPv6対応表記の新パッケージの場合は次に進みます。
有線LANもしくは無線LANでWN-AX1167GRにログインし、内部の設定変更が必要です。
詳しい内容については、別ページにまとめています。
DS-Liteの効果について
同じ時間帯に同じPCで計測した結果です。
機器:PR-400KI
接続:OCN(IPv4 PPPoE)
速度:646.88Kbps(80.17KB/s)
機器:WN-AX1167GR
接続:インターリンク(DS-Lite)
速度:229.65Mbps(28.71MB/s)
無線LANの性能について
最高実測値
無線ルーターの直近で計測した速度です。
2GHzの平均速度が182.7Mbpsで、5GHzの平均速度が374.3Mbpsでした。
メーカー検証値
トラブルサポート
自動設定ができない場合
私が検証した環境は、NTT西日本のフレッツ 光ネクスト ファミリー隼です。
レンタルしている機器は、PR-400KIというHGW(ホームゲートウェイ)。
このHGWにOCN(IPv4 PPPoE)と(IPv6 PPPoE)で、2セッション設定している状態でした。
当初スマホで設定したのですが自動設定が通らず、インターネットへ接続できない状態に。
WN-AX1167GRとHGWのアドレスが192.168.0.1で被っていることに気づき、
WN-AX1167GRのアドレスを変更したにも関わらず、やはり自動設定は通らないまま。
結局いくつかの設定変更を試したところ、IPv6 PPPoE接続が原因だったようです。
IPv4 PPPoEとIPv6 PPPoEを共存されている環境の方は、IPv6 PPPoE接続を切断すると良いでしょう。
設定変更はHGWにログインし「接続先設定(IPv6 PPPoE)」から「接続先の情報」で行えます。
自動切断される場合
HGWの設定が原因のようです。
HGWにログインし「接続先設定(IPv6 PPPoE)」から「拡張設定」に進みます。
そしてLAN側プレフィックスを「手動設定(NGNプレフィックス固定)」に変更します。
まとめ
家庭用向けの無線ルーターといえば「BUFFALO」という風潮の中、業界に復帰したI-O DATA。
ネットワーク製品から離れていたこともあり心配していた品質も、通常運用では気にならない性能です。
特長してはまず、IPv4 over IPv6技術を採用したv6プラスやDS-Liteに対応していること。
スマートフォンの普及や動画サイトの乱立により、近年急激に増加しているネットワークトラフィック。
v6プラスやDS-Liteを利用すれば速度向上が期待でき、ストレスのないインターネットが楽しめます。
つぎに、全方向360度に電波の死角を作らない360コネクトに対応していること。
より電波が安定しやすい環境を構築できるため、メーカーから一押しの機能だと案内された技術です。
そしてQRコネクトや、ルーターの引っ越しが簡単なWi-Fi設定コピー機能の存在。
初心者が躓きがちな設定部分をサポートする機能群は、確かに使いやすい設計となっていました。
そのほか送信電波を自動調整して安定性を高める、ビームフォーミングにも対応。
ノイズなどによる速度低下を防ぎ、データ量が比較的多い動画視聴も快適に行えます。
ちなみに実際に使用したところ、有線LAN・無線LANともにスムーズな通信を実現。
v6プラスやDS-Liteであれば、初期設定時に面倒なプロバイダ情報の投入も必要ありません。
しかし唯一見逃せない欠点は、スタンドを取り付けるとSSIDやパスワードが隠れること。
SSIDとパスワードが記載されたシールが付属しているものの、紛失すると面倒です。
さらにスタンドがスライド式ではなくハメコミ式となっており、取り外しが大変難しい構造。
無理に外そうとすると爪が割れそうになるため、この構造の改善は不可避だと考えます。
- v6プラスだけでなくDS-Liteにも対応している
- 有線LAN・無線LANともに比較的安定している
- 設定が簡単なため初心者でも導入しやすい
- 動作状態を表すLEDランプが存在しない
- 底面にスタンドを取り付けると無線LANの情報が隠れる
- スタンドの爪が硬すぎて取り外しに大変苦労する
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