IPv6ネットワークを経由したIPv4通信により、通信速度向上が見込めるというDS-Lite。
今回の記事では2017年春にIPv6 PPPoEへの全国対応が完了した、OCNについて解説します。
MAP-EやDS-Liteとは? OCN v6アルファとは?
IPv6とは?
現在主流のIPv4に変わる、次世代のインターネットプロトコルのこと。
IPv6アドレスの長さは128ビットとなり、ほぼ無限大のIPアドレスを実現しています。
IPv6 PPPoE
従来のIPv4と同様、プロバイダ(ISP)のユーザー認証を経て通信を行う形式のこと。
IPv6 PPPoEにはIPv6対応のプロバイダと、IPv6トンネル対応アダプタが必要となります。
ちなみにNTT東日本・西日本が提供しているHGWには、IPv6 PPPoE接続機能が搭載されています。
参考元:インターネット(IPv6 PPPoE)とは | NTT西日本
IPv6 IPoE
従来のIPv4と違い、混雑の原因の一つとなっている網終端装置を介さない形式のこと。
ユーザーが増加し速度が低下しがちな夜間帯でも、安定した通信速度が期待できます。
ちなみにIPv6 IPoEにはIPv6 IPoE対応のプロバイダと、フレッツ・v6オプションが必要となります。
参考元:インターネット(IPv6 IPoE)とは | NTT西日本
DS-Liteとは?
IPv6ネットワークを経由したIPv4通信を実現する、通信規格のこと。
いくつかの条件を満たすことで、IPv6 IPoE接続と同等の通信速度でIPv4通信が可能です。
IPv6 PPPoEとIPv6 IPoEではどちらも、IPv4対応のサイトではIPv4 PPPoEを利用します。
すると混雑しがちな網終端装置を経由することとなり、通信速度が低回してしまいます。
しかしDS-Liteの対応環境下では、IPv4対応のサイトであっても安定した通信が行えます。
ちなみにOCNではIPv6 PPPoEには対応しているものの、2017年11月時点ではDS-Liteに非対応です。
さらにIPv6 IPoEに対応しているプランは、OCN光とOCN for ドコモ光の2つのみ。
OCN 光 with フレッツやOCN 光フレッツ利用者への提供は、今後順次予定されているとのことです。
DS-Liteを利用する方法
DS-Liteを利用するための条件は、下記のとおりです。
1:NTT東西の対象フレッツプラン、もしくはそれに準拠したコラボ光
2:フレッツ・V6オプションの契約
3:DS-Liteに対応したプロバイダ
4:DS-Liteに対応したルータ
1と2に関しては、比較的緩い条件です。
しかし3については未だ選択肢が少なく、明確に対応を謳っているのは下記の2業者のみでしょうか。
IIJmio - mio FiberAccess/NF
Interlink - ZOOT NATIVE
また4についてはBUFFALO、YAMAHA、IODATAの一部製品に限られます。
NECやELECOMなどは対応を謳っていないため、DS-Liteを目的とするなら購入すべきではありません。
各プロトコルについて
各インターネットプロトコルと、通信速度の関係です。
プロトコルの種類 | IPv4インターネット | IPv6インターネット | 必要な条件 |
---|---|---|---|
IPv4 PPPoE | 従来通り | 従来通り | とくになし |
IPv6 PPPoE | 従来通り | 速くなる可能性がある | IPv6 PPPoE対応ISP IPv6 PPPoE対応機器 |
IPv6 IPoE | 従来通り | 速くなる可能性が高い | IPv6 IPoE対応ISP IPv6 IPoE対応機器 フレッツ・v6オプション |
IPv6 IPoE(DS-Lite) | 速くなる可能性が高い | 速くなる可能性が高い | DS-Lite対応ISP DS-Lite対応機器 フレッツ・v6オプション |
ZOOT NATIVEとは?
ZOOT NATIVEとは、プロバイダのインターリンクが提供しているプランです。
私が過去試したZOOT NEXT for フレッツ光の上位にあたり、もちろんDS-Liteに対応しています。
特長は最大2ヶ月の無料体験が行えるだけでなく、違約金無しで解約できること。
そのためDS-Lite対応ルータを所持しているなら、試しに契約してみるのも悪くないでしょう。