ゲームで高いfpsを発揮するCore i7-8700Kと、優れたマルチスレッド性能を誇るRyzen 7 2700X。
今回の記事では「1台のパソコンでゲームと配信を同時に行なう」という環境で、CPUを比較します。
Core i7-8700KとRyzen 7 2700Xの性能比較 RTX 2080の性能まとめ
Core i7-8700KとRyzen 7 2700Xの違い
Core i7-8700KはRyzen 7 2700Xに比べ、最大クロックが「4.70GHz」と高いことが特長です。
そのため1コアあたりの性能が高く、ゲームにおいてより良いフレームレートを実現します。
一方Ryzen 7 2700XはCore i7-8700Kに比べ、内蔵された「コア数とスレッド数」で勝ります。
そのためマルチスレッド性能が高く、画像編集や動画編集などの一般作業が得意な傾向です。
項目 | Core i7-8700K | Ryzen 7 2700X |
---|---|---|
コア / スレッド | 6コア / 12スレッド | 8コア / 16スレッド |
基本クロック | 3.70GHz | 3.70GHz |
最大クロック | 4.70GHz | 4.30GHz |
L3キャッシュ | 12MB | 16MB |
対応メモリ | DDR4-2666 | DDR4-2933 |
GPU | UHD グラフィックス 630 | 非搭載 |
TDP | 95W | 105W |
CPUクーラー | 非同梱 | Wraith Prism with RGB LED |
Core i7-8700Kレビュー動画
Ryzen 7 2700Xレビュー動画
Core i7-8700KとRyzen 7 2700Xの比較動画
配信時のフレームレート(PUBG)
人気タイトル「PLAYERUNKNOWN`S BATTLEGROUNDS」における、配信時のフレームレートです。
「10Mbps Faster」に比べ「12Mbps Medium」のほうが高画質になる反面、負荷がかかります。
参考元:AMD R7 2700 & 2700X Review
実測値比較
全ての項目において、Core i7-8700KがRyzen 7 2700Xを圧倒しています。
さらにCore i7-8700Kの12Mbps Mediumと、Ryzen 7 2700Xの10Mbps Fasterでは、
より画質と負荷が高まるはずの前者のほうが、平均フレームレートで勝っています。
フレームレート | Core i7-8700K | Ryzen 7 2700X | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
種別 | 0.1% Low | 1% Low | 平均fps | 0.1% Low | 1% Low | 平均fps |
Bassline | 32fps | 88fps | 141fps | 30fps | 81fps | 132fps |
10Mbps Faster | 30fps | 69fps | 124fps | 28fps | 57fps | 101fps |
12Mbps Medium | 29fps | 56fps | 107fps | 24fps | 47fps | 83fps |
フレームレートの差
12Mbps Medium時には最大で「24fps」もの開きがあり、差は決して小さくありません。
fps差 | Core i7-8700K | ||
---|---|---|---|
種別 | 0.1% Low | 1% Low | 平均fps |
Bassline | +2fps | +7fps | +9fps |
10Mbps Faster | +2fps | +12fps | +23fps |
12Mbps Medium | +5fps | +9fps | +24fps |
対比率比較
フレームレートの実測値を参考にした、双方のCPUにおける対比率です。
左側の項目が「Core i7 ÷ Ryzen 7」で、右の項目が「Ryzen 7 ÷ Core i7」です。
つまり右の項目は、Core i7の結果を100%にした場合の比率を示すことになります。
ちなみにさきほどの「+24fps」というフレームレートの差は、比率にして「129%」になります。
対比率 | Core i7-8700K | Ryzen 7 2700X | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
種別 | 0.1% Low | 1% Low | 平均fps | 0.1% Low | 1% Low | 平均fps |
Bassline | 107% | 109% | 107% | 94% | 92% | 94% |
10Mbps Faster | 107% | 121% | 123% | 93% | 83% | 81% |
12Mbps Medium | 121% | 119% | 129% | 83% | 84% | 78% |
配信時のフレームレート(その他)
Battlefield 1
平均fpsおよび最低fpsにおいて「Core i7-8700K」に軍配が上がるタイトルです。
とくに最低fpsが高い水準を保っており、Core i7-8700Kの安定性は優れていると言えます。
Rise of the Tomb Raider
極々僅差であるとはいえ、平均fpsと最低fpsで「Ryzen 7 2700X」が勝るタイトルです。
グラフを見ると、第一世代も含めたRyzen 7シリーズはいずれもCore i7-8700Kに匹敵しています。
Watch Dogs 2
平均fpsならCore i7-8700K、最低fpsならRyzen 7 2700Xという結果のタイトルです。
とはいえこちらも双方の差が小さく、ストリーミングを兼用するなら概ね拮抗する性能です。
まとめ
前回の記事の結論と同様に、ゲームメインなら配信を含めても「Core i7-8700K」が鉄板です。
CoreベースCPUの脆弱性と対策まとめ Core i7-8700KとRyzen 7 2700Xの性能比較
- Core i7-8700Kは「平均フレームレート」で優れた結果を残す
- Core i7-8700Kは「最低フレームレート」でも優れた結果を残す
- Ryzen 7 2700Xは「一部タイトル」でCore i7-8700Kに匹敵する
- Ryzen 7 2700Xはとくに「PUBGと配信の両立」が苦手である