【AMD】Ryzen 7 2700Xは配信向けのCPUなのか?

2018年8月6日

ゲームで高いfpsを発揮するCore i7-8700Kと、優れたマルチスレッド性能を誇るRyzen 7 2700X。
今回の記事では「1台のパソコンでゲームと配信を同時に行なう」という環境で、CPUを比較します。

Core i7-8700KとRyzen 7 2700Xの性能比較 RTX 2080の性能まとめ

Core i7-8700KとRyzen 7 2700Xの違い

Core i7-8700KはRyzen 7 2700Xに比べ、最大クロックが「4.70GHz」と高いことが特長です。
そのため1コアあたりの性能が高く、ゲームにおいてより良いフレームレートを実現します。

一方Ryzen 7 2700XはCore i7-8700Kに比べ、内蔵された「コア数とスレッド数」で勝ります。
そのためマルチスレッド性能が高く、画像編集や動画編集などの一般作業が得意な傾向です。

項目Core i7-8700KRyzen 7 2700X
コア / スレッド6コア / 12スレッド8コア / 16スレッド
基本クロック3.70GHz3.70GHz
最大クロック4.70GHz4.30GHz
L3キャッシュ12MB16MB
対応メモリDDR4-2666DDR4-2933
GPUUHD グラフィックス 630非搭載
TDP95W105W
CPUクーラー非同梱Wraith Prism with RGB LED

Core i7-8700Kレビュー動画

Ryzen 7 2700Xレビュー動画

Core i7-8700KとRyzen 7 2700Xの比較動画

配信時のフレームレート(PUBG)

人気タイトル「PLAYERUNKNOWN`S BATTLEGROUNDS」における、配信時のフレームレートです。
「10Mbps Faster」に比べ「12Mbps Medium」のほうが高画質になる反面、負荷がかかります。

参考元:AMD R7 2700 & 2700X Review

実測値比較

全ての項目において、Core i7-8700KがRyzen 7 2700Xを圧倒しています。

さらにCore i7-8700Kの12Mbps Mediumと、Ryzen 7 2700Xの10Mbps Fasterでは、
より画質と負荷が高まるはずの前者のほうが、平均フレームレートで勝っています。

フレームレート Core i7-8700K Ryzen 7 2700X
種別 0.1% Low 1% Low 平均fps 0.1% Low 1% Low 平均fps
Bassline 32fps 88fps 141fps 30fps 81fps 132fps
10Mbps Faster 30fps 69fps 124fps 28fps 57fps 101fps
12Mbps Medium 29fps 56fps 107fps 24fps 47fps 83fps

フレームレートの差

12Mbps Medium時には最大で「24fps」もの開きがあり、差は決して小さくありません。

fps差 Core i7-8700K
種別 0.1% Low 1% Low 平均fps
Bassline +2fps +7fps +9fps
10Mbps Faster +2fps +12fps +23fps
12Mbps Medium +5fps +9fps +24fps

対比率比較

フレームレートの実測値を参考にした、双方のCPUにおける対比率です。

左側の項目が「Core i7 ÷ Ryzen 7」で、右の項目が「Ryzen 7 ÷ Core i7」です。
つまり右の項目は、Core i7の結果を100%にした場合の比率を示すことになります。

ちなみにさきほどの「+24fps」というフレームレートの差は、比率にして「129%」になります。

対比率 Core i7-8700K Ryzen 7 2700X
種別 0.1% Low 1% Low 平均fps 0.1% Low 1% Low 平均fps
Bassline 107% 109% 107% 94% 92% 94%
10Mbps Faster 107% 121% 123% 93% 83% 81%
12Mbps Medium 121% 119% 129% 83% 84% 78%

配信時のフレームレート(その他)

Battlefield 1

平均fpsおよび最低fpsにおいて「Core i7-8700K」に軍配が上がるタイトルです。
とくに最低fpsが高い水準を保っており、Core i7-8700Kの安定性は優れていると言えます。

参考元:Test : AMD Ryzen 7 2700X

Rise of the Tomb Raider

極々僅差であるとはいえ、平均fpsと最低fpsで「Ryzen 7 2700X」が勝るタイトルです。
グラフを見ると、第一世代も含めたRyzen 7シリーズはいずれもCore i7-8700Kに匹敵しています。

Watch Dogs 2

平均fpsならCore i7-8700K、最低fpsならRyzen 7 2700Xという結果のタイトルです。
とはいえこちらも双方の差が小さく、ストリーミングを兼用するなら概ね拮抗する性能です。

まとめ

前回の記事の結論と同様に、ゲームメインなら配信を含めても「Core i7-8700K」が鉄板です。

CoreベースCPUの脆弱性と対策まとめ Core i7-8700KとRyzen 7 2700Xの性能比較

  • Core i7-8700Kは「平均フレームレート」で優れた結果を残す
  • Core i7-8700Kは「最低フレームレート」でも優れた結果を残す
  • Ryzen 7 2700Xは「一部タイトル」でCore i7-8700Kに匹敵する
  • Ryzen 7 2700Xはとくに「PUBGと配信の両立」が苦手である

 
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