【CPU】Core i7-8700KとRyzen 7 2700Xの性能比較

2018年8月5日

現在最も人気のCPUだと言えるIntelのCore i7-8700Kと、それに追随するAMDのRyzen 7 2700X。
今回の記事ではこの2つのCPUに関するベンチマークを比較し、それぞれの優劣を解説します。

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仕様の違い

Core i7-8700K 公式ページ Ryzen 7 2700X 公式ページ

  • Core i7-8700Kは最大クロックに優れ「グラフィックボード」を別途用意する必要がない
  • Ryzen 7 2700Xはコア/スレッド数に優れ「Wraith Prism with RGB LED」が付属している
項目 Core i7-8700K Ryzen 7 2700X
コア / スレッド 6コア / 12スレッド 8コア / 16スレッド
基本クロック 3.70GHz 3.70GHz
最大クロック 4.70GHz 4.30GHz
L3キャッシュ 12MB 16MB
対応メモリ DDR4-2666 DDR4-2933
GPU 内蔵 ×
TDP 95W 105W
CPUクーラー × 同梱

価格の違い

記事掲載時点における双方の価格差は「約8,000円」と、なかなか大きいです。
さらにCore i7-8700KにはCPUクーラーが付属しておらず、別途用意しなければなりません。

一方Ryzen 7 2700Xは単体で映像出力が行えないため、グラフィックボード(VGA)が別途必要です。
ただし下記どちらの場合でも、トータルコストはRyzen 7 2700Xに軍配が上がります。

一般作業向けコスト ⇒ Core i7-8700K + CPUクーラー > Ryzen 7 2700X + VGA
ゲーム向けコスト ⇒ Core i7-8700K + CPUクーラー + VGA > Ryzen 7 2700X + VGA

Core i7-8700K

Ryzen 7 2700X

性能の違い

対比率 = Core i7-8700Kのスコア ÷ Ryzen 7 2700Xのスコア

傾向としては、Core i7-8700Kがファイル圧縮やゲームに強く、
Ryzen 7 2700Xが画像編集や映像編集などに強い結果となっています。

各ベンチマークから得られた対比率の平均値は「105.67%」となっており、
ゲームも編集作業も万遍なく行なう場合は、Core i7-8700Kを選択すべきです。

逆にRyzen 7 2700Xを活かせる環境は、マルチスレッドに最適化されたソフトを主に利用する場合です。
つまりベンチマーク結果を参考にすると、編集作業が多い場合にはRyzen 7 2700Xが適するでしょう。

ベンチマーク対象 Core i7-8700K Ryzen 7 2700X 対比率
7zip 圧縮(大容量) 76.1s 86.0s 113.01%
7zip 圧縮(小容量) 79.6s 91.2s 114.57%
Blender 77.8s 67.3s 86.50%
Cinebench R15(シングル) 203 181 112.15%
Cinebench R15(マルチ) 1418 1800 78.78%
MandelBulber 73.4s 62.2s 84.74%
POV-Ray 87.4s 70.9s 81.12%
ShotCut 103s 102s 99.03%
VeraCrypt 918MB/s 1140MB/s 80.53%
Assassin's Creed:Origins 85.6fps 80.2fps 106.73%
Dishonored 2 93.6fps 83.2fps 112.50%
Far Cry 5 87.4fps 70.5fps 123.97%
Kingdom Come: Deliverance 44.6fps 37.7fps 118.30%
Mass Effect: Andromeda - EOS 100.6fps 84.5fps 119.05%
Project Cars 2 86.2fps 68.7fps 125.47%
Total War: Warhammer II 50.1fps 44.5fps 112.58%
Watch Dogs 2 76.6fps 66.3fps 115.54%
Witcher 3: Wild Hunt 134.9fps 114.8fps 117.51%

参考元:Test procesorów AMD Ryzen 7 2700X vs Intel Core i7-8700K | PurePC.pl

ゲームタイトル別fps比較動画

画面左がCore i7-8700Kのフレームレートで、画面右がRyzen 7 2700Xのフレームレートです。
全体的には均衡する状況も見られますが、概ねCore i7-8700Kのほうがより良い結果だと言えます。

まとめ

全体的な結果を見ると、ゲームメインでは「Core i7-8700K」を選択するほうが良いでしょう。

CoreベースCPUの脆弱性と対策まとめ

  • Ryzen 7 2700Xは「マルチスレッドを要求するソフト(編集作業)」で有利
  • Core i7-8700Kは「1コアあたりの性能を要求するソフト(ゲーム)」で有利
  • Core i7-8700Kは「オーバークロック」による性能の向上が望みやすい
  • Core i7-8700Kの「脆弱性」は、Ryzen 7 2700Xに比べて深刻
  • Ryzen 7 2700Xは「ゲーム用途」でCore i7-8700Kに劣る
  • Ryzen 7 2700Xは「消費電力」が大きい


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