【Ryzen 7 3700X】第3世代Ryzenは配信向けのCPUなのか?【Ryzen 9 3900X】

2019年7月18日

前世代に比べて着実に性能が向上した、Ryzen Desktop 3000シリーズのRyzen 7 3700XやRyzen 9 3900X。
今回の記事ではこの「Ryzen Desktop 3000シリーズ」について、OBSによる配信時の性能低下を比較します。

第3世代Ryzenの紹介動画

第3世代Ryzenの性能比較

AMD Ryzen 公式ページ

C / T:コアおよびスレッド
Clock:基本クロックと最大ブースト・クロック
L2:L2キャッシュ
L3:L3キャッシュ
TDP:デフォルトTDP
Cooler:付属しているCPUクーラー

型番C / TClockL2L3TDPCooler
Ryzen 9 3950X16 / 323.5 ~ 4.7GHz8MB64MB105WPrism RGB
Ryzen 9 3900X12 / 243.8 ~ 4.6GHz6MB
Ryzen 7 3800X8 / 163.9 ~ 4.5GHz4MB32MB
Ryzen 7 3700X3.6 ~ 4.4GHz
Ryzen 5 3600X6 / 123.8 ~ 4.4GHz3MB32MB95WSpire
Ryzen 5 36003.6 ~ 4.2GHzStealth
Ryzen 5 3400G4 / 83.7 ~ 4.2GHz2MB4MBSpire
Ryzen 3 3200G4 / 43.6 ~ 4.0GHzStealth

主な第3世代Ryzenの価格

記事を閲覧している時点での「Amazon.co.jp」の販売価格です。
購入を検討している方は、リンク先でレビューを確認しておくことをオススメします。

Ryzen 9 3900X

Ryzen 7 3700X

Ryzen 5 3600

第3世代Ryzenの配信性能比較

ゲーム本体設定:1080p、最高画質
OBS配信設定:x264、1080p、60Hz、6Mbps
ローカル録画設定:x264、mkv、プリセット(indistinguishable)

負荷:配信無しと配信有りのフレームレート差
負荷率:配信をした場合における、フレームレートの減少率

参考元:AMD Ryzen 7 3700X and Ryzen 9 3900X CPU Review

Far Cry 5

Far Cry 5の配信のみ

まず「Far Cry 5」プレイ時のフレームレートを見ると、IntelのCoreシリーズが優勢な結果に。
AMD勢は「Ryzen 9 3900X」と「Ryzen 7 2700X」の配信負荷が小さいですが、やはり元々のフレームレートが低いため、負荷が小さくともゲーム中のフレームレートを比べるとIntel勢に見劣りします。

Far Cry 5配信無し配信有り負荷減少率
Ryzen 9 3900X1251081786%
Ryzen 7 3700X1261022481%
Ryzen 7 2700X108911784%
Core i9-9900K1521292385%
Core i7-8700K1381132582%
Core i5-84001321052780%

Far Cry 5の配信とローカル録画

配信とローカル録画を兼用するテストでは、最も「Ryzen 9 3900X」の配信負荷が小さくなりました。
フレームレートの減少が抑制されていることから、競合CPUの「Core i9-9900K」を僅かに超える実フレームレートが出ています。

Rainbow Six Siege(録画)配信無し配信有り負荷減少率
Ryzen 9 3900X330.9301.029.991%
Ryzen 7 3700X309.8238.471.477%
Ryzen 7 2700X242.7188.654.178%
Core i9-9900K349.5299.250.386%
Core i7-8700K319.3270.349.085%
Core i5-8400304.0240.763.379%

Rainbow Six Siege

Rainbow Six Siegeの配信のみ

つぎにRainbow Six Siegeでは、Far Cry 5と比べ全体的にOBSの配信負荷が大きく表れています。
それでも「Ryzen 9 3900X」は負荷が出にくくなっており、12コア24スレッドの強みが感じられます。

Far Cry 5 + 録画あり配信無し配信有り負荷減少率
Ryzen 9 3900X125953076%
Ryzen 7 3700X126844267%
Ryzen 7 2700X108713766%
Core i9-9900K1521034968%
Core i7-8700K138865262%
Core i5-8400132854764%

Rainbow Six Siegeの配信とローカル録画

こちらも「Ryzen 9 3900X」の負荷は小さく、下位の「Ryzen 7 3700X」も健闘しているという結果に。
とくに後者の「Ryzen 7 3700X」は、負荷無しで「Core i7-8700K」に匹敵し、配信と録画同時有効時にはフレームレートで勝ります。

とはいえ「Core i5-8400」に目を向けると、Core i7-8700Kとほぼ変わらないフレームレートを叩き出しています。

Rainbow Six Siege配信無し配信有り負荷減少率
Ryzen 9 3900X330.9264.066.980%
Ryzen 7 3700X309.8228.481.474%
Ryzen 7 2700X242.7147.395.461%
Core i9-9900K349.5256.293.373%
Core i7-8700K319.3226.492.971%
Core i5-8400304.0229.274.875%

まとめ

  • 配信も録画もしていない状況では「Core i9-9900K」のフレームレートが最も優秀である
  • Intel勢は元々のフレームレートが高いため、多少の負荷でも実フレームレートを維持できる
  • Ryzen 9 3900Xの能力は、ゲーム単独よりも「配信時」に活きてくる
  • 第3世代Ryzenのフレームレートは、比較したタイトルにおいてIntel勢にまず及ばない

Ryzen 9 3900Xのゲーム性能

Ryzen 9 3900Xのゲーム性能」は、別記事で詳しく解説しています。

【Ryzen 9 3900X】ベンチマークと性能比較【Core i9-9900Kとの違い】

2019年7月7日に発売された、Ryzen Desktop 3000シリーズで12コア24スレッド駆動のRyzen 9 3900X。
今回の記事ではこの「Ryzen 9 3900X」と、Ryzen 7 3700XやCore i9-9900Kとの性能を比較レビューします。

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Ryzen 7 3700Xのゲーム性能

Ryzen 7 3700Xのゲーム性能」は、別記事で詳しく解説しています。

【Ryzen 7 3700X】ベンチマークと性能比較【Core i7-9700Kとの違い】

Ryzen Desktop 3000シリーズの中でも、そのコストパフォーマンスから人気となっているRyzen 7 3700X。
今回の記事ではこの「Ryzen 7 3700X」と、Ryzen 7 2700XやCore i9-9700Kとの性能を比較レビューします。

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