【HDD】8TBのST8000DM004 レビュー【SMRとCMRの違い】

2019年8月19日

st8000dm004 review

コストパフォーマンスに優れた8TBの3.5インチHDDとして人気となっている、SegateのST8000DM004。
今回の記事ではこの「ST8000DM004」のレビューに加え、記録方式のSMRとCMRの違いを解説します。

SMRとCMRの違い

SMR(Shingled Magnetic Recording)とは、昨今の大容量HDDへの採用が増加している技術のことです。
データを保存する領域を重ね合わせることで、より少ない部品数でより大きい容量を実現しています。

またCMR(Conventional Magnetic Recording)とは、SMRの登場以前から使われているデータ記録方式です。
保存領域それぞれが干渉しないようになっており、データの書き換え時にキャッシュメモリを使用しません。

参考元:SMR?CMR?HDDの書き込み方式は2種類

SMRの利点と欠点

SMRは「低コストで大容量」という利点がある一方、データの書き換え時にキャッシュメモリを使用します。
そのためキャッシュメモリを使い切るような状況下では、転送速度が落ち込むという欠点があります。

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参考元:ネットの論客にファイナルアンサー!?

  • SMRとはデータを保存する領域を重ねて、大容量を実現する技術である
  • SMRはキャッシュメモリにより、CMRとほぼ同じレスポンスで使える
  • SMRは1プラッタ(データを記録する磁気ディスク)あたりの容量が大きい
  • SMRは大容量HDDに採用されがちだが、SMRだと明示されていないことがある
  • SMRはデータの書き換えに一手間掛かるため、ランダムライトが苦手である
  • SMRは最新技術だということもあり、CMRに比べて耐久性が未知数である

ST8000DM004の特長

ST8000DM004の特長まとめ

  • 驚きのハイパフォーマンスを実現するという、2TBプラッタを採用している
  • Multi-Tier Caching Technologyと、256MBキャッシュを搭載している
  • 回転数5400rpmにより動作音が小さく、発熱も抑制されている

ST8000DM004の仕様

ST8000DM004のデータシート(PDF)

型番ST8000DM004
JANコード0763649094419
容量8TB
実容量7452GB
1セクター4096byte
インターフェイスSATA 6Gb/s
最大転送速度190MB/s
キャッシュ256MB
回転速度5,400rpm
ヘッド8
プラッタ2TB×4
作業負荷率制限55TB/年
平均故障間隔(MTBF)-
保証期間2年

ST8000DM004の外観

パッケージは「BarraCudaシリーズ」で統一されている緑色です。

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パッケージ裏面には、製品の特長が簡潔に記載されています。

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メーカー保証の期間と型番は、パッケージの側面で確認できます。

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パッケージを開梱すると、大きな緩衝材に包まれたHDDが出てきます。

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HDDは静電気防止袋でも保護されており、静電気対策は万全だと言えるでしょう。

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製品本体中央には「シリアルナンバー」や「ファームウェアのバージョン」などが印刷されています。

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製品裏面の状態です。

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裏面下部にある基盤です。

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背面のSATAコネクタ周辺です。

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製品の前面です。

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製品に存在するネジ穴の位置です。
画像左が前面で、画像右が後面です。

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製品の後面です。

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ST8000DM004の重量は、実測で「約619g」でした。

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シリアル番号について

後日購入した別ロットでは、パッケージにシリアル番号が表記されていました。

st8000dm004 review serial

ST8000DM004の性能

各ベンチマークそれぞれ上の画像が使用前、下の画像が「8TBの限界まで使用した後」です。
尚空き容量不足でベンチマークが動作しなかったため、動作に必要な容量のみ確保して測定しています。

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CrystalDiskInfo 8.2.0 x64

型番の詳細は「ST8000DM004-2CX188」です。

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CrystalDiskMark 6.0.2 x64

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ATTO Disk Benchmark 4.01.0f1

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HD Tune 2.55

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詳細レビュー

発売以後8TBのHDDしては、価格.comの売れ筋ランキング上位となっている製品です。
選ばれる理由はそのコストパフォーマンスにあり「WD60EZAZ-RT」発売までは、ほぼ1位でした。

懸念されるポイントは前述の「SMR」ですが、様々な技術を搭載したことでCMRとの体感差は出にくい印象。
とはいえベンチマークにも表れているように、データの書き換え時の速度減少は否めません。

そのため現時点においても、データ書き換え時の速度を重視するのであれば検討が必要でしょう。

ちなみに動作音や発熱は少なくなっており、裸かつ手元で数日使用した時も気にならない水準。
やはり8TBは6TBに比べより少ない台数で大容量を確保できますから、頻繁に書き換えしない動画データを主に扱うのであれば選択肢となり得ます。

ST6000DM003(6TB HDD)のレビュー

ちなみに「ST6000DM003(6TB HDD)のレビュー」は、別記事で詳しく解説しています。

st6000dm003 benchmark review
【HDD】6TBのST6000DM003 レビュー【ST8000DM004との違い】

2TBプラッタを採用したことにより、従来に比べて3枚という少ないディスク構成を実現したST6000DM003。
今回の記事ではこの「ST6000DM003」のベンチマークに加え、ST8000DM004との違いを解説します。

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